2019-7-19
日本一になる(本山遥)
私が関学サッカー部に入部してから1年が過ぎた。たかが1年だが、非常に濃い1年を経験した。私が関学サッカー部で一番驚かされたことは4回生のすごさである。そのことを書こうと思う。
私は1回生のとき、大半をBチームで過ごさせていただいた。Bチームは去年Iリーグ連覇を目標に掲げながら予選突破すらできなかった。そこからBチームは地獄のような走りが始まった。下級生はまだ来年のためにと頑張れる。しかし4回生の関学でのサッカーは今年で終わりなのである。サッカー人生も引退の人もいる。それでも去年の4回生たちは誰よりもたくましい背中で走っていた。チームを引っ張っていた。純粋にかっこよかったし憧れた。そして、僕はその後、Aチームに上げさせていただき、インカレに出場するチャンスを得ることができた。正直4回生からすると、最後の大会だから急に上がってきた1年なんかより他の4回生が出て欲しいに決まっている。それでも4回生は本気で応援してくれた。「お前ならやれる」と声をかけてくれた。なんて器が大きく、素晴らしい人達なのだと感じた。
そして2019年に入り、関学はこの夏、総理大臣杯の出場を逃した。自分は試合に出させてもらっている立場にもかかわらず勝つことができず、応援席で必死に応援してくれている4回生にあまりにも申し訳なかった。情けなかった。4回生は試合に出ようと出ずとも、チームを引っ張ってチームのために必死に練習しているのを知っていた。そんな人たちに試合に出ている自分があんな思いをさせてしまった。今までは自分がいいプレーができてチームが勝てばそれで十分だった。でも関学サッカー部に入ってその考えは変わった。180人の思いを背負って立つピッチ、90分はそんな軽い考えで立っていいものではない。
幸い、今年はまだチャンスがある。後期リーグとインカレがある。もうあんな思いはごめんだ。負けるのは大嫌いだし、応援席の人たちを、4回生を、2度とあんな顔にさせたくない。それに、関学は、俺はこんなもんじゃないと思っている。自分ならもっとやれる。関学はもっと強い。漠然とした自信だが、確信でもある。俺なら、関学なら日本一になれる。
後期リーグ、インカレ、何があろうとチームのために走り続ける。
日本一に導くために。
男子チーム 2回生 本山遥