部員ブログ

2019-3-28
ラスト一年を迎えるにあたり。 (山本悠樹)

部員ブログは自分の考えを知ってもらうのと同時に、自分の考えを整理できる場だと思っている。誰かに向けてというよりも、自分自身をもう一度奮い立たせるために書きたい。もし何かを感じて もらえたら光栄である。

僕には自信がある。何かわからない不確かな自信がずっとある。何から得たのか、どこから得たのか分からないが、自分はまだまだやれるといつも思う。もっともっとやれると思う。自分にできないことなどないと、思うこともある。頭がおかしいと思われるかもしれないが、僕はこんな気持ちといつも一緒にいる。この不確かな自信と、僕はいつまで一緒にいるのだろうと時々思う。この不確かな自信を失った時、自分がどうなってしまうのかは想像がつかない。良くも悪くもこの自信と一緒にいた。この自信が僕の大部分を作り上げてきたことに違いはない。しかし、大学に入り自分に自信があったのはサッカーだけなのだと気付かされた。本当にサッカーだけしてきたなと痛感した。サッカーがなくなったら自分はどうなるのか。考えたこともなかった問題を突きつけられ、自分という人間を考えるようになった。

プロになるため。それだけが僕が関学に入学した理由だ。高校からプロにはなれなかった。あの挫折は自分にとって大きなものだった。失意のまま、逃げるように大学を選んだ。正直な話、それまで大学サッカーなんて考えたこともなかった。ただただ上手くなりたかった。見返してやりたかった。だから当時、大学で一番強かった関学を選んだ。強いところで揉まれまくらないとプロにはなれないと思っていた。自分がプロになるためのステップアップ。ただそれだけの理由で人間的成長なんて、どうでもよかった。

一年の時、海里に頼まれて学年リーダーを引き受けた。そこから何かが変わり始めた。高校では 経験しないミーティングの数々。みんなの前に立ってミーティングを進める。正直、リーダーと いう名前の優越感に浸っていた。お前ら考えろよ的なテンション。自分は優れていると思い込んでいた。しかし、ミーティングを通して仲間の色んな意見に触れ、色々な考えを知って行く中で違和感を覚えるようになった。それは、自分の素直な気持ちを発言できないこと。自分はこんなにも自分に自信が無かったのかと思うようになった。ありのままの自分を必死で隠す日々だった。サッカーをしている時はどれだけ自信満々でも、ピッチから出るだけでこんなにも僕は弱くなるのかと思った。サッカーという硬くて分厚い鎧の下の僕は、本当にか弱い人間だと知った。それからは必死だった。自分を変えたかった。少しずつ自分の意見を言えるようになった。伝えようとした。しかし同期から「悠樹の意見が知りたい」と言われることも少なからずあった。その度に自分はまだまだだなと痛感させられた。全ては自分を変えたいと望んだから。きっとそう思えなかったら今の自分はいないだろうし、存在するわけもない。

大学は色々な意味で分岐点だ。みんな各々の選択をしてきたのだろう。きっと誰も各々の選択は間違ってないし、否定する気も全くない。しかしその後どうするのかは自分次第だ。大学生活を楽しく遊び続ける時間にするのも、将来の夢を叶えるのも、何事にも代え難い4年間にするのも、全ては自分次第だ。サッカー部で自分が何をするのかも、サッカーがどれだけ上手くなるのかも、サッカー部の中のその他大勢でいるのも、サッカーを通して人としてどれだけ成長できるのかも、何もかも全部自分次第だ。一見無責任に見えて、いくらでも夢と可能性が詰まっている場所、それが大学だと思う。

この4年間を充実したものにしたいと僕は思うし、そう思う人は少なからずいると思う。ただなんとなく過ぎていく4年間では勿体無い。プロになるためだけの4年間では勿体無い。先程も述べたように、僕はプロになるためだけに関学に来た。プロになるための準備期間の4年間として、この大学を選んだ。しかし僕はまだまだ人間的に未熟だ。自分の意見をいついかなる時でも臆することなく伝えることはできないし、感情に流されることもあれば、組織マネジメントの難しさや言葉の与える影響力も知らなかった。それでも、大学生活で学んだことを挙げればキリがない。もっと得れるものがあるし、いくらでも成長できる。あんなに弱かった僕も、みんなにはどう写っているのか分からないが、本当に成長したと思う。それだけでも関学に来た意味はある。もしサッカーが できなくなったとしても、自分を好きでいたい。関学に来たからこそ出会えた、作り上げることのできた自分になろうと思う。

気づけば三年が経った。4年間なんてきっとすぐ終わる。だからこそ、ただなんとなく過ぎる時間は無駄だ。自分はどうなりたいのか、自分はどう変わりたいのか、自分は何をしなければいけないのかを常に求め続けたい。もがいてもがいてもがき続けるからこそ見える景色があって、手に入れることのできる何かがあるはずだ。そう信じている。本当に自分次第だと思う、行動を起こすのも変わろうとするのも。自分の人生は自分で決める。自分の人生だからこそ、最後に判断するのは自分以外の誰でもない。誰かの人生を僕が決めることはできないし、誰にもできるものじゃない。だから僕は、僕たち4回生は決断できるような、変わりたいと思えるような環境を作る。みんなが主体的に行動できるようなチームを作る。だからこそ本気で日本一を目指す。その過程にしか人間的成長は生まれないだろうし、したいと思わないだろうし、その過程の人間的成長だからこそ意味があるのだ。

大学も残すは1年もない。きついこととか苦しいことの方が多い気もする。でもそれで日本一が獲れるなら本望だ。プロになれるなら本望だ。この4年間を自分の揺るがぬ熱意と叶えたい何かを持って生きれたら、きっと人生は変わるだろうし自分も変えれる。全ては自分次第。この一年を素晴らしいものにするのもしないのも、本当に自分次第。この一年を素晴らしいものにするために、僕は必死に日本一を目指したい。そんな姿を見せ続けたい。

男子チーム 4回生 山本悠樹

2019-3-17
「奪還」(竹本将太)

「なぜサッカーをしているのか」
関学サッカー部に所属していると嫌でも考えさせられる。
入部したての頃、どう組織に貢献するか、自分の存在意義とは何かを必死で考えるこの組織に衝撃を受けた。
入部前、関学サッカー部に入る決断をした時、お前が試合に出れるわけがないと散々言われた。間違いない。当時、県2部を戦っていた高校出身で(現在3部)、3年になるまでAチームに上がることさえできなかったのだから。自分自身、自信があったわけではない。4年間Cチームかもしれないとか、そいうことは考えないようにしていた。考えたら悪いイメージしか浮かばなかったからだ。そんな中でもここに来ることを決めたのは、当時、関学サッカー部が4冠を成し遂げたから。プロサッカー選手になりたいという夢を叶えるために、大学サッカーを経てのプロ入りは中学時代から思い描いていたビジョンだ。
「なぜサッカーをしているのか」
プロサッカー選手になるという夢を叶えるため。

1年の時、最初はCチームにいて、案の定試合に出れずにいた。あまりに通用せずに真っ暗な上ヶ原を泣きながら走ったこともあった。結局シーズン最後はBチームの全国大会のスタンドでビデオを撮る係。準決勝で負けた。スタメンで出てた同期にそろそろ泣き止めと言ったら、この気持ちはお前にはわからないだろうと言われて自分が情けなさすぎて虚しかった。そのまま実家に帰った時、ベンチ外でビデオを撮るために宿泊代を払わせてしまったことが申し訳なく、両親にどんな顔を向ければいいのかわからなかった。それでもサッカーは辞めなかった。
「なぜサッカーをしているのか」
他にやることがないから。

2年になると運良くAチームに上がることができた。やっときたチャンス。必ずモノにすると思った矢先、骨折。 2ヶ月ぐらいでようやく治って復帰したら、その週に初先発。しかし、自分のところから幾度となくピンチをつくられる。初戦と次の試合に出て、その大会の決勝にはスタンドで応援に回っていた。流石に辞めようと部屋の片隅で泣きまくったが、結局練習に戻り、ガムシャラにやってなんとか後期からフル出場できた。
しかし、チームはインカレ出場を逃す。「なぜサッカーをしているのか」今年の悔しさを来年晴らすため。

3年になり、コンダクターになるためサッカーをやめる選択をした同期がいた。学年ミーティングを重ねるうちに、本気でなぜサッカーをしているのか、どう貢献するかを考えるようになった。チームメイトと深い話をするようになって、一層責任感が強まった分、自分のせいで失点するとより悔しく、申し訳なかった。

勝ち点1差で優勝を逃したリーグも、総理大臣杯を逃した関西選手権も、前日練習で怪我をするという情けなさすぎたインカレも、満足いくことは何もなかった。2年の悔しさを晴らすつもりが、さらに悔しい年になった。しかし、秋頃に自分が主将をすることが決まり、もはやこのサッカー人生は自分のものだけでは ないように思えてきた。ビジョンを考える過程で同期の熱い想いを目の当たりにした。インカレ初戦の応援のまとまりや下級生も必死になって声を出す姿に感動した。
そして遂にラストイヤーを迎えた。このくそったれなサッカー人生を捨てずにやってこれたのは、他でもない、支えてくれるみんなのおかげだ。自分一人ならとっくに辞めていた。下のカテゴリーでも、大怪我をしても、プレーヤーを辞めても、試合に出れなくても、もがきながら前に進む仲間がいるから、竹本将太はサッカーをしている。主将でいられる。本当に日本一になりたい。関学サッカー部全員で泣いて喜びたい。顔をぐちゃぐちゃにして、嬉しいのに涙が止まらなくて、これでもかと抱き合って、最後は笑いあって終わりたい。

「なぜサッカーをしているのか」
日本一になって、全員でその喜びを感じたいから。
だからサッカーをしている。だから主将をしている。
関学サッカー部は今年、日本一になる。

男子チーム 4回生 竹本将太

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