2022-4-15
2023年1月1日の俺たちへ(岩城雄大)
2022年4月3日
2015年6月6日 関西選手権決勝 関西学院大学vs阪南大学の試合前、成山監督は「勝てたらいいなじゃないからな、絶対優勝するんだからな」と選手を鼓舞する。関西学生サッカーリーグの開幕まで1週間を切ったこの日、4冠を獲った6年前の映像を観ながら、自身の想いを綴る。
2020年12月7日
岩城雄大が、残り2年間の学生サッカーの生き方を再考し、サッカー「選手」を辞めると決断した日である。なんだか大それたことを言っているが、自分にとっては、一番大きな決断だった。周囲からの疑問の声や、見えない未来への不安を背に、一歩を踏み出した。と同時に、この「決断」に甘んじている弱い自分もいた。「俺は、周囲とは異なる決断をしたんだ」と、自身を正当化するために、甘い言葉をかけていた。この決断から約2ヶ月が経ち、2021年度シーズンが始まった。3回生でAチームのコンダクター(学生スタッフ)を任され、尖りまくった4回生と共に、日本一を目指した。結果的に、1年間で4度の負けを経験した。よく、「負けから学ぶことは多いよ」と、あたかも敗北に価値があるようなセリフを耳にするが、違うなと感じた。敗北に価値はないが、価値ある敗北はあるのか。俺たちは、勝利を目指すのか。価値ある勝利を目指すのか。答えのない問いに、悶々としながら、年を越した。
2022年シーズンは、ビジョン:全ての「きっかけ」となれ、目標:日本一を掲げ、開幕した。今シーズンから、主務を任された。いや、立候補した。この組織の、そして全部員の可能性を引き出し、「きっかけ」を生み出し、全員で「日本一」を獲りに行くと、心の底から感じたからだ。自身の全てを、この関学サッカー部に懸ける。この想いは、変わらない。
いよいよ、明日からリーグ戦が始まる。
開幕戦は延期となった。第2節が俺らの開幕戦。昨年は、0-8の開幕戦から始まり、歴代最多勝ち点の優勝で幕を閉じた。今年は、第100回大会だ。歴史あるこの大会に、俺らの名を刻もう。
その先に、何があるのか?日本一を取った先は?
そんなこと、獲ってから考えようぜい。
2023年1月1日
インカレ決勝。舞台は、国立競技場。
「ここまで来れて良かった」「最後は、楽しんで終わろう」
なんて戯言を口に出してないよな。今日、勝たなければ意味はないぞ。価値はないぞ。
俺は、この日まで、自分自身に、そして全部員に問い続ける。
「日本一以外は価値がない」と。
何がなんでも、この仲間と日本一を獲りたい。
そして、岩城雄大のサッカー人生に終止符を打とう。