部員ブログ
ここまで本当にあっという間だった。色々なことが自分にとっての最後となって、ようやく自分のサッカー人生の終わりが近いことを実感してきた。ただ、これまでサッカーを中心に生活してきた私にとって、サッカーのない生活というのは全く想像がつかない。サッカーは私にとって、それくらい欠かせないものとなっていた。
小学一年生の時、兄がサッカーをしていたから、私も何と無くサッカーを習い始めた。中学も何と無くで兄と同じ強豪校を選んだ。高校はエスカレーターで中学と同じ学校の高等部に進んだ。中高の6年間、引退した後であっても毎日のようにボールを蹴っていた。ただ、なんでそこまでサッカーに拘るのか、自分でも分からずにいた。目先に目指すものはあっても、そこに理由はなかったように思う。
「お前はクール過ぎる、もっと感情を出せ。」
高校時代、恩師によく言われた言葉だ。今思えば、何にでも理由を求めてしまう自分、理由を見つけられていないままの自分を見透かされていたのだろう。理由が分からないモヤモヤ、そこから感じる後ろめたさ。それらが邪魔をして、一歩を踏み込めずにいた。そんな自分を誤魔化して、熱い自分を取り繕っていた。その分を練習量でカバーしようと躍起になっていた。
でも、高校最後の試合は、やはりそんな私の所為で負けてしまった。試合終了直後、涙を流して悔しがっている人、「お前の失敗なら許せるよ」といってくれる人、スタンドで声を枯らして応援してくれていた人、そんな人たちを見て、中途半端だった自分が許せなくて、後悔して、涙が溢れて止まらなかった。自分の事に精一杯で周りが見えていなかった。「二度と同じ後悔はしない」。そう心に誓った。
あれから4年、私のサッカー人生のクライマックスが遂にやって来た。
大学生になっても、私は理由を求め続けていた。大学生ともなれば、自分の限界も分かってくる。頑張ってもプロには届かないと気付く。それでもサッカーを続けようと思った理由はなんだろうか。そんなことをずっと考えていた。そしてその答えは、私にとっては本気でサッカーをする最後の年に、ようやく見つけられた。
今年、新チームが始まったばかりの頃は、去年よりもレベルが高いとはお世辞にも言えず、正直かなり不安だった。でも、本気でチームを良くしようとするみんなを見て、本気でサッカーに打ち込むみんなを見て、このチームは強くなると確信した。周りを見れば、いつも隣で支えてくれる同期がいて、自分を慕ってくれる後輩がいて、信頼して任せてくれるコーチがいて。その人たちの為に全てを懸けて闘おうとすぐに決心できた。自然と熱い想いが込み上げてきた。
コーチに勝利をプレゼントしたい。みんなに笑顔になってもらいたい。そして、この大好きなメンバーと共に最高の気分を味わいたい。こんな想いがしたかったからサッカーを続けてきたのだと、ようやく気付いた。そして、高校の頃は気付けなかったこの想いが、関学サッカー部だからこそ気付けたこの想いが、私の闘う理由になった。
本当にいろいろなことがある年だった。悔しくて地面を叩いたり、嬉しくて抱き合ったり、興奮して痛みを忘れてはしゃいだり、ホッとして緊張の糸が切れて涙を流したり。こんなに感情を爆発させた年は後にも先にもないだろう。何年先になってもこの一年間のことは鮮明に覚えていて、またあの日に戻りたい、またみんなと一緒にサッカーがしたい、と感傷に浸るのだろう。そして、この全国大会が終わり、今年のBチームとしての活動も終わりとなるときも、きっと私はまともに喋れない程度に号泣する。それはどういう感情なのか、多分、言葉では言い表せないくらいのものに違いない。
ただ一つ、それに悔しさが混じるのか、嬉しさか混じるのか。それだけは自分たち次第だ。思いつくことは全部やった。やり残したことは一つもない。あとは全国制覇するだけだ。
身体の限界が来ても力が湧いてくる。頼もしく、誇らしい仲間がいるからだ。この身体が動かなくなろうとも、一生サッカーが出来なくなろうとも、私は闘い抜く。闘う理由があるからだ。そして必ず掴み取る。全国の頂点を。
4回生 中西康太
いよいよIリーグ全国大会が明日から始まる。
楽しみで仕方がない、というのが今の率直な気持ちである。
今年1年を振り返ってみた。
前期はAチームで開幕スタメンの座を掴み取り、このまま1年間は試合に出場し続けられる、と思っていたが、人生そんなに甘くはなかった。結果を残せなかった私はスタメン落ちどころかベンチからも外された。夏にはBチームに落ち、Bチームでもなかなか試合に出られずにいた。
「人生山あり谷あり」
人生、幸せの時もあれば辛く苦しい時もある。
この言葉がぴったり当てはまる1年であった。
誰もがいつも幸せでいたいだろうし、辛いことや苦しいことから逃げたいと思っているだろう。しかし、ずっと幸せでいることが本当に良いことなのだろうか。私はそうは思わない。
なぜなら、ずっと幸せでいるとせっかくの幸せがだんだんと当たり前に変わっていき、幸せを感じなくなってしまうからだ。
深い谷があるからこそ人として成長し、強くなり、小さい幸せも感じることができるのである。
だから私は「人生山あり谷ありのほうがおもしろい」と思う。
そう考えると、幸せなことも辛いこともたくさん経験した今年1年間は、最高に素晴らしかった。
最後にIリーグ、インカレ共に日本一を成し遂げることができれば、どれだけの幸せを感じることができるだろうか。
本当に楽しみで仕方がない。
サッカーを続けて15年。最後にこのようなチャンスが待っている私は幸せ者である。
持っている力を全て出し切り、関学サッカー部全員が笑って終われるように、やりきってみせる。
まずはIリーグ。
必ず日本一になる。
4回生 小野有矢
2014年11月30日、国士舘大学に負け、準優勝でIリーグ全国大会終了。大好きだった当時のBチームで優勝できなかったこと、大好きだった当時の4回生と笑って終われなかったこと、サポート面での後悔など、嬉しいことも悔しいことも経験しました。
2回生だったあの日から2年が経ち、私たち4回生にとっては、このサッカー部での生活もあと半月です。4回生が全ての力を出し切り、後輩に良い形で引き継いでもらうためにもがける時間はあと少しで、残すはBチームのIリーグ全国大会とAチームのインカレのみ。
「絶対全国連れていくから。」「まだまだ引退させませんよ。」「早耶さんたち引退するのほんまに寂しい。」「4回生のために必ず日本一になる。」
Bチームにはこのようなことを言葉にしてくれる素敵過ぎる後輩がたくさんいます。普段はやんちゃで可愛い後輩たちですが、数少ないBチームの4回生に常に力を貸してくれます。「良いチームにしよう」、「中西キャプテンについて行こう」、という気持ちを前面に出してくれます。サッカーではライバルとしてぶつかり合いながらも、私生活では仲が良く、素敵な関係だなといつも思います。そして、熱い気持ちを素直に話してくれる、そんなBチームが大好きです。
2016年11月29日、一昨年の悔しさも、去年の悔しさも、今年のIリーグ関西の決勝で関大ULTRASに負けて準優勝だった悔しさも、その全ての思いをぶつけて晴らすチャンスが遂に始まります。選手たちが万全の準備で試合を迎えられるようにサポートします。いつも通り私らしく笑顔で全員をピッチに送り出します。だから、安心して全力でサッカーを楽しんでください。私のサッカー人生の大一番、私にできることは、この最高のチームに恩返しすることのみです。
1年間ずっと一緒にサポートしてきたスタッフの後輩たち、いつも慕ってくれて感謝しています。ラストスパート一緒に頑張ろうね。
5日後、Bチーム全員で笑っていますように。まずはBチームが、必ず日本一になります。
4回 金藤早耶
今シーズンの始めからBチームのコンダクターとして活動してきた。その中でとても印象に残っている言葉がある。
「選手のミスは自分の責任」
選手のミスをスタッフである自分のものと捉え、同じ立場で考える。これは今の主将、主務と個人面談をした時に言われた言葉だ。
私はこれを聞いて、今までの自分を振り返り反省した。どこかで勝つか負けるかは選手次第と考えていた。悪いプレーがあったらその選手のせい。チームが負けたら出ていた11人のせい。こんな風にベンチから試合を見守っていた。
しかし、それでは強いチームにはなれない。スタッフがどれだけ選手と同じ気持ちで闘えるか。点を取ったり、ゴールを守ることはできないが、点を取らせたり、ゴールを守らせたりすることはできる。自分の想いを選手に伝染させ、それを原動力にして選手が試合で活躍する。これこそスタッフと選手のあるべき関係だと思った。
少しだけ気付くのが遅かったかもしれない。今シーズンももう終わってしまう。なぜ言われる前から気付けなかったのか。なぜみんなと共に闘えなかったのか。反省しても時間は過ぎていくだけだ。まだIリーグ全国大会がある。選手と共に闘える時間が残っている。
そして、Bチームには一緒に闘いたいと思える選手がいる。かわいいかわいい1回生。チームのムードメーカーの2回生。常に私を支え続けてくれる同期。憧れの4回生。
こんなに良い仲間がいるBチームのコンダクターで幸せだ。
今シーズンここまで、選手の助け無しでは何もできなかった。力不足を実感した。Bチームのみんなには感謝してもしきれない。
だからこそ、最後の最後はみんなを助けたい。日本一にさせたい。
そのためにもみんなにはサッカーを楽しんで欲しい。ミスを恐れずチャレンジし続けて欲しい。
俺も一緒に闘うから。
3回 石井力
私は今シーズンが始まった当初からBチームでIリーグを戦ってきた。そして、いよいよ集大成を見せる時期を迎えようとしている。当然、良いことも悪いことも両方経験してきた。チームの状況が悪いときは、高橋コーチと上回生を中心にミーティングを重ねて、良くなるヒントを追求し続けた。今振り返ってみれば、この1年はうまくいかなかったことの方が多く、何度も壁にぶち当たってきた。それでも苦しいことを経験した分、結果が出れば、喜びは倍以上だった。
それはみんながいたからだと思う。
本当の仲間は、ただ喜びを分かち合う時だけ隣にいるやつじゃない。チームが苦しい時期に、本気でチームと向き合って試練を乗り越えた時に隣にいるやつだと思う。
それが今のBチーム。
1回生は、シーズン当初は遠慮してとても静かだった。それでも、徐々に感情を表に出してきて、いつの間にかBチームの元気印になっていた。
2回生は、とにかくお調子者が多く、時々いじられたりもする。それでも、素直で負けず嫌いなやつが多くて、オンとオフもはっきりしていて、常にチームに熱を与え続けている。
同期は、とにかく個性が強い。良い意味でも悪い意味でも、何でもズバズバ意見を言う。始めはバラバラだった気もするが、今は全国制覇をするために何ができるかを一人一人考えて行動していて、みんなを本当に尊敬している。
4回生はいつも私たちをまとめてくれている。少人数だけど、中西さんを中心に、存在感が半端ないほど大きいし、このチームは確実に4回生のおかげでここまでこれたと素直に思う。
誰1人欠けてはいけない。みんなが私の誇りだし、みんなが大好きで仕方ない。 大きな壁を何度も乗り越えてきたこのチームだからこそ、絶対に全国制覇してみせる。
そして決して忘れられない事実がある。それは、11月3日、Iリーグ関西大会決勝で関大と対戦し、PK戦で私が外して負けたことである。この事実はもう変えられない。ただ、関西制覇はできなかったが、まだ全国制覇をできるチャンスがある。
関西大会が終わってからみんなに支えられてここまできた。 同期の星野にシーズン当初から、「おまえはいつも1人で抱える。もうそれはやめろ。」と言われ続けてきた。何度もその言葉や、みんなの存在に救われてきた。 今の私にはみんながついているし、必ずそんなみんなを私が支える。次は、悔し涙を嬉し涙に変える。
そして、高橋コーチと4回生を漢にする。
待ってろ、仙台。
3回 北村明信