部員ブログ
関学に入学したその年。Iリーグ全国大会決勝の舞台を、私はBチームの一員としてスタンドから観ていました。結果は準優勝。試合に出ている選手だけでなくスタンドにいるメンバーもみんな涙を流していました。一年生ながら先輩達の日本一への本気さを感じていました。だからこそ悔しかったし悲しかったのを覚えています。
いつかあの先輩達を超えたい。あの時からIリーグで全国制覇をしたいとずっと思い続けてきました。 今年のチームはあの時と比べてどうだろうか。個人の能力は?戦術は?チームの雰囲気は?考えれば考えるほど分からなくなります。
ですが、胸を張って言える強みがひとつあります。それは、“Iリーグに懸ける想い”の強さです。 勝つためにハードな練習や試合、スケジュールを乗り越えてきました。何度もミーティングをしました。毎週試合を分析したり、自分達で役職を設けて活動したり、面談を行ったり。遠征ではお互いの短所も指摘し合いました。辛いこともあったけど耐えました。全てはIリーグで勝つためです。
“正当性を証明する。”
これは、私が最近意識している言葉です。去年から何度も聞いてきたこの言葉ですが、これまでは特に深い意味も考えず、語呂の良いフレーズとしか捉えていませんでした。 シーズンも終盤になり、 これまで一日単位の差でしか考えていなかった勝敗も、今では一年間の取り組みの差と考えるようになりました。今までの自分達の取り組みや苦労が無駄じゃなかった、正しかったのだと結果で証明したいという気持ちで今いっぱいです。
「一年間を思い出せ!」、「おれたちやってきたぞ、絶対できるぞ」。
関西決勝トーナメントで劣勢に立たされた際、みんなから自然と出てきた言葉です。
「こんなとこで終わってたまるか。」
僕自身、関学にきて初めて込み上げてきた感情がありました。この自信と誇りがあったからこそ、全国大会の切符を手にすることができたと思っています。
全国大会ではこの“証明する”という言葉を更に心に留めて闘います。それと同時に、関学に刺激と自信を与えたいと思います。 去年CチームのIリーグで格上を相手にした時、「これだけ強い関学のCチームなんだから、そう簡単に負けるはずがない」という自信と誇りを持ってプレーしていました。 今度はBチームが結果によって関学全体に良い影響をもたらしたいと思います。
先日成山監督に言われた「今年関学の目標を達成できるチャンスはインカレとIリーグだけ」という言葉を胸に刻み、全部員の想いを背負って闘います。
この足がボロボロになろうが声が枯れようが、大好きな四回生に笑って引退してもらう為にも全力を尽くします!
3回 加藤寛明
Bチームには、大学に入ってから挫折を味わった選手がたくさんいる。私自身、今シーズンの新チーム始動当初はAチームに所属していたが、Aチームのリーグの開幕直前にBチーム落ちという挫折を味わった。
「悔しい」、「何故」。
そのような否定的な言葉から入ったシーズンだった。
生き残る道は結果を残すことだけ。
「Bチームで結果を残す=Iリーグ日本一」
これがBチームが最初に立てた目標であり、この目標の達成を目指して結果を出し続け、必ずまたAチームに戻ることを決意した。
「勝利」のために、私たちは本気でIリーグを闘った。初めは、Bチームに落とされてしまった悔しさから「Aチームに上がるため」という気持ちが強かった。しかし、みんなと本気でぶつかって高め合い、壁を一つ一つ乗り越えていくうちに、そんな本気の集団であるBチームが大好きになっていた。このチームのためにも頑張ろうと強く思うようになった。そして私たちは、14勝1敗1分でグループリーグを終え、決勝トーナメントでは決勝でPK負けを喫したが、11月末から始まるIリーグ全国大会への切符を掴んだ。
何故私たちBチームが本気になれるのか。
それは簡単である。
「強い関学」でなければならないから。
ただそれだけである。
今年の関学はここまでタイトルを獲れずにいる。しかし、関学は強くなくてはならない。
去年の4冠をベースに、大学サッカー界を引っ張っていく存在でなければならない。だから私たちは闘う。関学の未来のために。
Bチームに所属している人は、Aチームに上がるため、4回生のため、自分が上手くなるため、など様々な想いで闘っている。そして、この想いは「Iリーグ日本一」という目標によって繋がっている。「Iリーグ日本一」を体現するため、全員がチームの仕事を全うする。そんなチームは他にはない。それが私たちBチームの強みである。
そして、関学Bチームが全国大会出場を果たせた要因としては、4回生の力によるところが大きい。
現時点でBチームには、4人の4回生がいる。
小野有矢。
北村征也。
中西康太。
金藤早耶。
リーダーシップや、日本一になりたいという想い、どれをとっても素晴らしい4人だが、私が思う4回生の見習うべきところは、下級生の面倒見が良いところである。そのおかげもあり、私たちはのびのびプレーができ、Bチームの一体感に繋がっている。4人の4回生に笑って引退してもらうためにも、私たちは「Iリーグ日本一」にならなければならない。それが4回生への一番の恩返しであり、最高の送り出しだからである。
「関学サッカー部=強い」
これを証明するため、Iリーグ全国大会は大事な大会だ。これまでの1年間「Iリーグ日本一」と公言してきたが、ついに最高の舞台が整った。「Iリーグ日本一」を絶対に獲り、良い形でインカレに繋げていく。それが私たちBチームの務めである。
2回 佐藤陸
高校時代から日本一という目標を持ちサッカーをしてきた(小、中学時代はそんなレベルではなかった)。本気で日本一になりたい、そして、なってやるという気持ちでいた。そういう気持ちを込めて試合に臨んできたつもりだし、それだけの練習もしたと思っていた。
しかし、関学サッカー部に入部してすぐに「ああ、これが本気で日本一を目指す集団なのか」と気付かされた。私の入部した集団は、これまで私が抱いていた本気で日本一になりたいという気持ちが霞んで見えるほど、そもそもこれまでの私の思う本気は本気ではなかったと感じるほど、本気で日本一を目指していた。
気付けば、関学サッカー部に入部して8ヶ月が過ぎた。振り返るとあっという間の8ヶ月だった。私は、入部前に3つの目標を立てた。Aチームに上がる、Aチームの試合に出場する、日本一になった瞬間をピッチで迎える。この3つである。しかし、これまでの大学サッカー生活の中で、私が達成できたものは一つもない。
現在私はBチームに所属している。最初は悔しい気持ちしかなかった。周りを見渡せば、一回生ながらAチームでプレーしている人もいる。高校時代のチームメイトはプロ選手として活躍していたり、関西学生リーグでデビューを果たしている。そんな中、自分は何をしているんだろう、Bチームにいる場合じゃない、と焦るばかりで何も良いことはなかった。そんな中、ある4回生の言葉が私の中のモヤモヤを掻き消してくれた。「焦らずまずはIリーグで結果を出していけば大丈夫やって」。そうだ、BチームにはIリーグという公式戦がある。そして関西で2チームが全国大会に出場出来る。私はBチームで関西制覇、日本一になろうと決めた。
後期リーグを全勝で終え、Iリーグ決勝トーナメントも決勝まで駒を進めた。この時点で全国大会出場を決め、あとは目標である関西制覇をするだけだった。そこに至るまでの道のりは、苦しいこと、辛いことが多かったが、だからこそ、自分たちが一番困難を乗り越えてきた自信があった。負ける気がしなかった。しかし私達は敗れた。準優勝で全国に乗り込むこととなる。私はまたしても目標を達成出来なかった。
幸運なことにまだ日本一になるチャンスがある。Bチームにいる4回生にとっては日本一になる最後のチャンスだ。負けたらそこで引退となるかもしれない。今までどんなに苦しくても、言葉で、プレーで、マネージャーとしてBチームを支えてくれた4回生を悔し涙で終わらせるわけにはいかない。どうせ流す涙なら嬉し涙を流してほしい。最後くらい4回生、そしてBチームの力になりたい。自分の体がどうなろうと優勝して喜ぶ4回生の姿が見たい。本気でそう思えるチームだ。本気でそう思える4回生だ。私自身の目標も今回こそ達成させる。
今年関学は未だ無冠だ。無冠で終わっていいはずがない。残っているのは、Iリーグ全国大会、インカレのみとなった。Bチームを引っ張ってくれた4回生の為に日本一になる。そして、Aチームのインカレ優勝の為の起爆剤になってやろう。
最後に笑うのは関学だ。
1回生 宅野海里
私は今まで、誰かのためにサッカーをしようと思ったことはなかった。常に自分の成長のため、自分が評価してもらうためだけにサッカーをしてきた。しかし今は違う。誰かのためにサッカーをしている。その誰かとは、4回生である。
Iリーグ年間総合優勝チーム決定戦準々決勝の立命館大戦、前半に先制しリードしていたが、後半開始早々、私が自陣でボールを奪われ失点してしまった。そして同点のままスコアは動かず、延長戦に突入した。PK戦になるかと思われた試合終了間際、コーナーキックから得点が生まれた。そのゴールを決めたのは、4回生の中西さんだった。
その姿はとても頼もしく見えた。これが、4回生の本当の姿なのだなと思った。その試合後の締めの挨拶のとき、この試合で何もできなかったと涙を流す4回生の小野さんを見た。4回生の覚悟というものを感じた。私はまだ2回生とは言え、それほどの覚悟を持ってサッカーをやれていなかったことに気付き、とても情けなかったし、なにより4回生に対して失礼だった。4回生の本気の姿勢を目の当たりにし、この人たちのためにサッカーをしようと心に決めた。
そしてこのミスから、2つのことを学んだ。一発勝負の世界は、いつも通りプレーしようと心がけていても、その通りにプレーできるような甘い世界ではないこと。そして、私のミスを全力でカバーしてくれる頼もしい仲間がこのチームにいることを。
Bチームには、4回生の少なさを感じさせないくらいしっかりしていて頼り甲斐のある3回生、そんな3回生を見て、不器用ながらも少しでもチームに良い影響をもたらそうとしている2回生、そして上回生に素直についてきてくれる1回生がいる。私はこんなにも素敵なメンバーで構成されたBチームが大好きだし、1日でも長くこのチームでサッカーがしたい。いや、する。
現在Bチームには4回生が4人いる。中西さんは、ピッチ内では厳しい声でチームを引き締め、ピッチ外では積極的に後輩と会話をしてくれ、チーム全員から愛されるとても頼れるキャプテンだ。小野さんは、常に本気で負けず嫌いで、明るい性格でチームを盛り上げ、みんなを笑顔にしてくれる。征也さんは、Iリーグ決勝前日のPK練習で、ずっと同じ方向に蹴っている私に対し、自信を無くさせないようにわざと逆に飛び、決めさせてくれるという素晴らしい心の持ち主だ。マネージャーの早耶さんは、誰にでも優しく笑顔で接し、チームに安心感をもたらしてくれる。こんな4回生のために、私は誰よりも走る。2回生の立場でこんなことを言うのは生意気かもしれないが、私が4回生を、全国の頂点に連れていく。
2回生 宇都木峻
ある日友だちとたこ焼き(関学の裏の)を食べていた時、ふと思った。「あ!私はネギになるんだ。」
ネギは基本的に薬味に使われ、料理として主役となることは少ない。最後にちょこっと、だけど真ん中に堂々と、あらゆるメイン料理の上に佇んでいる。使い勝手がよく、あってもなくてもいいかもしれないけれど、あったらすごく大きな存在。そう思った。
私は大学に入って部活をしようとは思ってなかった。小・中学校でバレーボールをやっており、たまにトレーナーの人が来てくれていた。あまり物事に興味を示さない自分が、漠然とだけどトレーナーに興味を持っていた。
大学内を歩いていたある日。大学の部活にはマネージャーの他に、トレーナーという役職もある事をビラ配りで初めて知り、体験をさせてもらった。私は今まで面倒くさい事、重要な事は他人任せで、責任感のあまりない人だった。しかし、私は女性なので、社会人になる時に向けて男性社会で生きていく力をつけたかった。そこで、自分の可能性が自分次第で広がっていくサッカー部に惹かれた。ここならそんな自分を変えられる。そう思い、サッカー部に入部した。
大規模な集団に対して少人数のスタッフ。コンダクターというのはほんとに幅広く、無限大だ。コンダクターの中でも、立場によって仕事も大きく異なる。与えられた仕事をただ淡々とこなすだけでなく、自分でやるべき事を模索し、仕事にしていく。今自分は何を第一優先にすべきか、何を求められているのかを先読みし行動する。本当に自分次第でどんどん成長できる魅力のある役職だ。単にサポートをしていると思われがちだが、私は自分のなりたい像を追求していく結果として選手のサポートに繋がっていると思う。
スタッフは自分が直接的に戦うわけではない。今までサッカーとの関わりがなく、こんな立場が初めてな私にとって、一回生の頃はどこか他人事の様に思えて、モチベーションを維持するのが難しい時もあった。でも時間と労力を毎日費やしていくうちにその気持ちが変わっていった。
11月3日。Iリーグ決勝トーナメントの決勝戦。私が帯同するBチームは接戦の末関西制覇を逃し、準優勝で全国大会に出場となった。これまでの試合では見ることができた、みんなの笑顔で喜ぶ姿が見られなくて本当に悔しい気持ちでいっぱいだった。怪我が痛かろうが、足がつってようが、死ぬ気でボールに向かって走る姿を見て、「自分もこの人達のために今以上にもっと頑張らないと!」と思った。こんなんじゃ終われない。毎回応援してくれるA・C1・C2チーム・スタッフのために、ボロボロになっても必死で戦う子どもを応援する選手の家族のために、みんなの全力で喜ぶ姿をもう一度見るために、私は面と向かいぶつかり合って戦えない分、環境作りに徹し、常に全力を出せる状態にする。そして関学サッカー部にとってかかせない存在になるため、前向きに仕事に取り組みながら選手個人個人と向き合い、いつ何時でも頼られる、薬味のネギみたいな存在になる。
2回生 柴山侑果