2019-10-9
出会い(吉岡晟弥)
私はふと、サッカーをしていなかったら自分は今どうなっていたのかと考えることがある。
父と兄がサッカーをしていたことからサッカーをし始めた。小学3年生までは公園で友達とボールを蹴ったり、リフティングをしたりするだけで本当に楽しくて毎日のように公園でサッカーをしていた。しかし、それだけでは満足することができず、両親に頼み込み、小学4年生の頃にサッカーを習い始めた。11対11でやるサッカーの試合は本当に楽しく、点を決めた時にみんなが喜びながら集まってくる感覚がすごく好きだった。
中学生の頃は小学生の頃に出会ったチームメイトと共に地元のクラブチームに入った。そのクラブチームのコーチのおかげで自分はサッカーの本当の面白さを知ることができた。考えてプレーする楽しさ、高いレベルでやるサッカーの楽しさ。このコーチに出会えたからこそ私は今でもサッカーを続けようと思えたのだ。この頃、初めて兵庫県トレセンに選ばれ、自分よりも遥かに上手い選手達とプレーすることができた。そのおかげで自分もレベルアップしていることを実感でき、本当にサッカーが楽しかった。
高校生の頃はチームの勝利のために大声で応援してくれるチームメイト、本気で勝利を目指し、毎日遅くまで自主練に付き合ってくれるチームメイトに出会うことが出来た。高校3年生の頃にはインターハイに出場することが出来た。インターハイでは現在関学サッカー部で活躍している山本悠樹率いる草津東高校と試合をした。結果は何もすることができず敗北。ここまでレベルが違う選手に出会ったことがなかったことから変な感覚だったことを今でも覚えている。
大学生になってからは正直あまりいい思い出はない。1回生の頃、Iリーグの全国大会のメンバーに選ばれるものの1試合もベンチ入りすることもなく終わった。2回生の頃は、Iリーグに出場することがなかなか出来ず、ゴールもなかなか取ることが出来なかった。3回生の頃は、Iリーグに出場し、ゴールも取ることが出来ていたが決勝トーナメントにすら行けず終わってしまった。そして4回生になって、シーズンスタート時はAチームに所属することができ、高いレベルでサッカーをすることが出来たが、なかなか結果を出せずBチームに落ちた。BチームではIリーグで試合に出場することが出来ていたが、怪我をしてしまい1ヶ月半程サッカーをすることが出来なかった。
正直サッカーをしていて苦しいことの方が多かったと思う。しかし、自分が苦しい時、周りにはいつも自分を助けてくれる人がいた。なかなか結果が出せずにいた自分に優しく声をかけてくれた先輩。生意気でめちゃくちゃいじってくるけどサッカーになると頼りになる後輩。そして本気でぶつかり、本気で日本一を共に目指し続けてきた同期。自分がここまで頑張れるのはこれまで出会った人達のおかげである。サッカーをしてきたからこそ、このような大切な人達に出会うことが出来た。あと3ヶ月程で私のサッカー人生は終わろうとしている。正直サッカーのない人生はどのようなものなのか見当もつかない。しかしこれだけは分かる。自分にとってサッカーをしてきたこの時間は、一生消えることのない大切な時間であるということだ。
最後に自分とサッカーを巡り合わせてくれ、今でも心から応援してくれる家族には本当に感謝しかない。そしてここまでの人生で大切な人に出会わせてくれたサッカーにも本当に感謝している。残り僅かなサッカー人生、日本一を取るために全力を尽くし、走り切りたいと思う。
男子チーム 4回生 吉岡晟弥