2021-8-18
決断(中田雄斗)
2021年1月29日。A M7:00からの学年ミーティングで私は選手を辞め、コンダクターとして活動することを決意した。この決断に至るまで本当に悩んだ。文字通り一睡もできない日もあったし、同期と長電話することも多々あった。自分の未来が想像できない怖さ、この決断が果たして正解であるのかという不安があまりにも大きすぎた。ではなぜ最終的にコンダクターになる決断に至ったのか。
「関学サッカー部という組織に所属している以上、組織に貢献したい。」
2年前、サッカーの強豪校、ユース、経歴バケモンが集う関学サッカー部に選手として挑戦した。人生の中で日本一を本気で目指す組織に属した事がなく、当時の私からしたら正直日本一なんてテレビや漫画の中の世界であった。そんな組織とともに日本一に挑戦できる機会が目の前にあるならば、当時高校生の私にチャレンジする以外の選択肢がなかった。しかし、日本一を目指す組織に挑戦する気持ちで入部したもののうまくいかないことの方が多く、挫折を何度も味わった。
そんな中、学年ミーティングが始まり仲間のサッカーにかける熱い思いや夢などを知った。例年とは違いコロナ禍でのzoomによる学年ミーティング。直接想いを伝えることができず、本気でぶつかり合うことが難しい状況でうまくミーティングが回るよう努力をしてくれた学年リーダーには感謝しかない。
ミーティングを進めていく中で仲間と、または自分自身と本気で向き合った。そして約200人部員がいる組織の中で自分の存在の小ささに改めて気づかされた。
このまま選手を続けて自分自身を成長させることができるのか。Aチームが日本一になったとしても本当に心の底から喜べるのか。その日本一に自分は貢献したと胸を張って言えるのか。
否。
コンダクターとして組織を成長させ、自分自身も成長する。コンダクターとして関学サッカー部に全身全霊で尽くし日本一に貢献する。これが私の答えであった。選手を続けても成長できることはある。しかし、コンダクターを通じて得るものの方が自分にとっては人生の糧になる。そう考えた。
コンダクターになってから半年、様々なことを経験させてもらっている。ここには書き切れないくらい、中身のある充実した6ヶ月であった。苦しかったこと、失敗したことも含めての充実である。人間としての未熟さ、スタッフとしての在り方など考えさせられる出来事も多々あった。そして、まだまだ自分自身の課題や足りないところも山積みである。冒頭にこの決断が正解かわからないと書いたが、決断を正解に導くのは今後の自分次第である。私は決断してよかったと心から思える日が来るまで、いまこの時を全力で生き、関学を日本一に導く。
さあ、日本一へ。