部員ブログ

2015-12-16
学生サッカーを先導する(安達 大樹)

8月16日、関学は総理大臣杯優勝のタイトルを獲得し、悲願の日本一を達成した。僕自身、スタンドで応援していたのだが、スタンドの部員も歓喜の輪をつくり、日本一の瞬間を喜んだ。

しかし、喜びはその日までだった。
日本一になったとしても、今まで通り普通の次の日がやってきたし、何か自分が変わったこともなかった。優勝したのはトップチームの選手で、自分はどこか他人事のような、そんな気持ちになっていた。
なぜ?日本一になったのに、心から喜ぶことができなかったのか。

それは僕自身が本当の意味で関学サッカー部の一員になりきれてなかったからだ。
チームが日本一になってはじめてそのことに気づいたし、「もったいないことをしたな」心からそう思った。

では本当の意味での関学サッカー部員とはなんなのか?

各々の立場、役割、責任がある中で、それぞれがその姿を見つけていかなければならない。

関学サッカー部は部の運営や活動、チームづくりまで様々な場面で学生の主体性が試される。例えば、雑誌『致知』の感想文を発表し合う「木鶏会」や、カテゴリーや学年の溝をなくし、縦と横の繋がりを強めるためのファミリー活動など、部員独自の活動をあげればキリがない。サッカー以外でも輝ける場所が部員の誰しもにある。そして、そういった活動の正当性を証明し、大学サッカー界を代表するチームになるために関学は勝たなくてはいけない。人間的成長を追求し、真摯にサッカーに取り組む本気の集団であること、これが関学サッカー部の強みである。僕はそういった部分に関学サッカー部員としての価値を見出した。

そして、今年でサッカー選手としての自分にケリをつけ、来年は関学サッカー部の主務となる決断をした。この本気の集団の可能性をどこまで引き出せるのか、そこに自分のすべてを懸けたいと思ったからである。

日本一になってもなお、チームは成長を続けてきた。「サッカーが強いだけじゃいけない。学生サッカーの可能性に挑戦する。」井筒主将がよく口にする言葉である。井筒主将と黒川主務が作り上げてきたこの主体性溢れるチームを本当に誇りに思う。この4回生の下で1年を過ごせていなければ、僕が主務になる決断なんて到底できなかっただろう。部員ひとりひとりが胸を張ってチームに貢献したと言える、そんな組織づくりに全力を尽くしたい。来年、4冠(今年おそらくするだろう)というプレッシャーの下で仕事ができることに本当に感謝している。

そして、「俺がお前のサッカー人生を背負うから」と言ってくれた米原(来季主将)と何が何でも日本一を獲りたい。

3回生 安達 大樹


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