部員ブログ

2016-4-6
フットボール・ドリーム (寺尾 洋)

「あぁ~、俺はサッカーをすることができないのか。プレーしたいな。」
私は、いつもピッチ外からサッカーをする仲間の姿を横目に心の中で思っている。去年の10月に全治6か月の大怪我を負い(前十字靭帯を断裂)、12月に手術をした。

小中高、どの年代もサッカーを中心に生活をしてきた。放課後に遊戯王カードで遊ぶつもりが、自転車のカゴに入れて来たサッカーボールでサッカーをする。モンスターハンターやウイニングイレブン(サッカーゲーム)の時間を割いてサッカーをする。修学旅行を欠席してサッカーの試合へ行く。練習前にグランドがある山まで走り、その後に3時間程度トレーニングする。
まさか、大学生になって長期間サッカーが出来なくなるなど思いもしなかった。

私は入院期間中に過去を振り返り、自問自答した。なぜ、こんな痛い思いをしてまでサッカー中心の生活に戻りたいのか。その答えは「この苦しい状況から逃げ出してしまえば、今後どんな人生を歩もうが、困難に出会った時に逃げ出してしまう人間になる。」ということである。
簡潔に言うと、
「人間的成長」の機会を失いたくないということ。
それは、自分自身の弱さと向き合い、誰かに必要とされる人間になるべく、自身の価値を高め続けることを止めないことだ。

また、私は学生サッカーから多くのことを学んでいる。関学サッカー部だから勝てるだろう。関学サッカー部に所属すれば、人間力を高めることができるだろう。このような甘い考え、受身の姿勢で、学生サッカーから得るものは何もないことを。
逆に、どのようにすれば勝てるのか、なぜ関学は勝たなければならないのか、一つひとつ主体性を持って考えて取り組む。そうすると、学生サッカーから得られるものはここに書き記せないほど多いはずだ。

大人になり体は大きくなっても、人格が小さいまま。
大人になり知識は増えたが、決断することが少ないまま。
長生きするようになっても、長らく「今」(この瞬間)を生きていない。

中身のない大人になってはいけないのだ。サッカーから中身のないものは学んでいない。私はサッカーから生き様、希望、夢、可能性、様々なことを学んできた。
だからこそ、それらを証明する為に必ずピッチに戻る。

蓮の花が咲く頃(時期)に。夢のために。

3回生 寺尾洋


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