2016-4-15
関学愛(池田晃代)
私はマネージャーをしています。マネージャーと聞くと、洗濯をしたり、電話をかけて交渉したり、1日中パソコンと向き合ったりと、事務的な仕事をイメージされる方が多いと思います。私も、関学サッカー部に出会うまでは、そう考えている内の一人でした。
もちろんそういった事務的な作業もありますが、関学サッカー部のマネージャーはグラウンドでは一人の競技者だと、私は考えています。選手が一生懸命ボールを追いかけるように、私も全力でボトルを運びます。選手が年間、数えきれないほどのシュートを打つように、私も数えきれないほどアイシングを作ります。「このチームを勝たせたい。」、「どうしたら勝てるのか。」という勝ちに対する想いは選手と同じだと自負しています。
では、なぜ勝ちたいのか。それは、関学サッカー部の正当性を証明したいからです。
私は高校生までは競技者としてスポーツと向き合ってきました。スイミングやサッカー、バレーボールなど、あらゆる競技に挑戦しました。体育のドッジボールでは男子に混じり、最前線で戦うようなスポーツ女子だったため、マネージャーをすると報告したときには、周囲から、「勿体ない。物足りなくない?」と言われ続けました。
しかし、私にはそのような気持ちは1ミリもなく、やめたいと思ったことも1度もありません。なぜなら、関学サッカー部が本気の集団だからです。そしてこの本気の集団が大好きだからです。サッカーに対して本気、人に対して本気、チームに対して本気な集団です。こういった一人ひとりの本気の想いが周囲を巻き込み、さらに大きく進化した本気の集団になっていくのです。私はその一員であることをとても誇りに思います。この愛する関学サッカー部の正当性を証明する一番の方法が“勝ち続ける事”なのです。
このチームは、130名余りの選手に対してマネージャーは5名です。昨年、新4回生で新チームの運営方針や意識改革に対するミーティングを行いました。度重なる真剣なミーティングの中で、男性の組織で生きる女性である自分の無力さを痛感し、自分は本当にチームに必要な存在なのかと悩んだ期間がありました。しかし、偉大なる卒業生、前主将の井筒さんの名言の一つである「組織に所属している以上はその組織に貢献する権利が与えられている。そして、それは同時に義務になる。」という言葉を思い出しました。私も関学サッカー部にいる以上、ゴールを決めるぐらいこのチームに貢献する権利があり、ゴールを決めるぐらい貢献する義務があるのだと。
それから自分自身ともっと真剣に向き合いました。マネージャーという仕事は、誰から評価を受けるわけでもなく、成果が数字や結果として表れるわけでもありません。どう成長するのか、そもそも成長するかしないかは自分の考え方次第だと気付きました。一人ひとりの可能性が無限大なように、このチームの可能性も無限大です。チームをクラブ以上の存在にしたいと思いました。チームへの貢献の仕方は人それぞれです。私にしかできない方法でチームに貢献しよう、貢献しなければいけない(Must be)。そう心に決めました。
目覚ましい成長を遂げている頼もしい同期の4回生、安心感がある温かい3回生、どこか憎めない可愛い2回生、これからが楽しみな1回生。そしてかけがえのない同志である学生スタッフ。今年のチームは今年のメンバーでしか創れません。そして全員が力を発揮しないとクラブ以上の存在にはなれません。“今年”に全力を注いでください。スローガンとして掲げている以上、男に二言はない、そして女にも二言はないのです。関学の最大の武器である「全員力」で勝負し、2016年をみんなにとって最高の1年にしましょう!
4回生 池田晃代