部員ブログ

2016-6-15
恩返し (川田 立希)

思い返せば、私が関学で大学サッカーをしようと思ったのは、サッカー部に高校時代の先輩がいたからである。高校の時から仲良くさせて頂いていた、その先輩から関学サッカー部について教わり、一緒にサッカーができると思い、私は関学サッカー部に入部したのである。

しかし、私が入部してまもなく彼は選手を辞め、コンダクターというチームの為に働く役職に就いた。私はそのことを聞いたとき、とても寂しく、関学サッカー部を恨む気持ちも少しあった。しかし、彼はその役職に全力で向き合い、練習でも試合でも応援でも枯れるまで声を出し続けている。そんな彼を見ていると、選手の時よりも輝いて見えた。

時々、その熱さゆえに周囲の人に言葉が上手く伝わらなかったり、冷やかな目で見らたりすることもあるが、そんなことは気にせず、自分の信念を貫く姿勢に私は尊敬している。しかし、私はというと、サッカー部のレベルの高さから、なかなか自分に自信が持てず、チームへの貢献もできずにいた。そんな私に対して彼は、時には全力で怒り、時には全力で褒めて下さった。そして、3年目になる今年は1、2年の時よりは、少しチームへの貢献もできるようになっている気がする。

私は今年も彼が率いるカテゴリーに所属している。去年、トップチームは四冠を果たした一方、私たちが所属するチームは、後一歩のところで次のステージに進めず、とても悔しい思いをした。おそらく、チームの誰よりもチームを率いた彼が悔しかったと思う。

彼にとって4年目になる今年は、大学サッカー最後の年になる。高校の時は彼がPKを外し、涙ながら引退した。その時私は何も返すことができなかった。今年こそは、少しでも恩返しがしたい。その為に、自分の与えられたところで全力を尽くすつもりである。
次は、笑顔で引退できるように。

3回生 川田立希


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