2017-11-29
最後のピース (寺尾 洋)
あの日、あの試合を観ていた人は私のことを「未来からやってきた人間」だと思ったかもしれません。
Iリーグ決勝トーナメント初戦、準決勝で2試合連続のハットトリックをした瞬間です。寺尾 洋の走るところ、行くところ全てに、そしてゴールの目の前に、ボールが転がってきてシュートが決まりました。まるで、次の一瞬に何が起こるか分かっていたかのようなゴールの連続でした。
紛れもなく、これが私の「才能」です。
しかし、私は特別足が速いわけではありません。身長も高いわけではありません。スタミナは部員の中でトップクラスにありません。魅惑のドリブルで相手を翻弄出来ません。針に糸を通すようなパスは、、、これも何と出来ません。サッカー選手としてあるまじき状況です。
では、私の才能とは何か。それは「仲間の繋いでくれたパス、想いを全て背負い、信じてゴールにねじ込む」ことです。
サッカーの試合は90分あります。その中で、私がボールに触れる時間は合計しても30秒あるかないかです。残りの89分30秒は、ボールに触ることはなく、ピッチを走っています。そのボールを触る瞬間の30秒でゴールを奪えるかどうかが決まるので、試合中ずっと必死にゴールのことを考えてプレーしています。
その分、周りの選手には、迷惑をかけることもよくありますし、気が利かないと思われても仕方ありません。それでも、私は点を取ることでこのチームに貢献しようと1年間戦ってきたので、最後までそれを結果で示したいと強く思います。
この才能は、仲間との関わりで生まれたものです。毎日の練習、試合、私生活を仲間と共に過ごしていれば、サッカーの試合になっても「こいつなら、このタイミングでパスが来るな。」などが分かってきてゴールに繋げることが出来ます。
また、今年の関学サッカー部のビジョンである「一体感」を掲げた時に、私自身の強みは何か?と今一度考え直し、理解することが出来たからこそ、私がチームに果たす使命も明確になりました。
やはり、私がこのチームに出来ること、一体感をもたらすこと、それは最後の最後まで「ゴール」という結果でチームを導くことなんです。
今年の関学サッカー部は、素晴らしい応援を始め、チームの為に全力で行動できる組織です。しかし、勝ち切れないために、一体感を示すことが出来ていない状況が続いています。
その中で、関学サッカー部にとって最後に必要なピースは何か?それは「結果で示す男」の存在です。
日本一になるチームのエースは、周りの人の想いを背負って結果を出すのだと思います。体育会の仲間、小中高時代共に戦った仲間、関学サッカー全部員、友達、そしていつも寺尾洋の最大のスポンサーとして支援してくれた家族の存在。皆の想いを背負い、ゴールを取ることで期待に応えたいです。皆の想いを背負ってシュートを放ちます。その色んな想いがこもったシュートを誰が止められるのだろうか?いや、止められるわけがない。
皆の想いを背負うからこそ、何一つ気の抜いたプレーはしません。全員の期待を背負ってゴールする自信が私にはあります。全てを背負わせて下さい。
必ずゴールしてみせます。
ここまで17年間サッカーをしてきました。
その中で、
私のサッカー人生を通して今までで誰が1番凄かったのか?
今年の関西学院大学体育会の中で誰が1番凄かったのか?
今年の関学サッカー部の中で誰が1番記憶に残る男だったのか?
今回のIリーグ全国大会で誰が1番凄い選手だったのか?
絶対に寺尾洋がなってみせます。
関学サッカー部にとって必要な最後のピース
「結果で示す男」は誰なのか?
これも絶対に寺尾洋がなってみせます。
前回の部員ブログのときと同様に今回も
「誰か」ではなく、絶対に「俺が」試合を決めます。
さぁ、行こう‼︎!夢が落ちているグラウンドへ。
男子チーム4回生 寺尾 洋