2018-5-16
いつかじゃなくて「今」(石淵萌実)
「今」という時。
これは、私が一番大切にしているものだ。当たり前だが、私達は過去に戻ることも未来にタイムスリップすることもできない。そして、「私」という意識は「今ここ」にしか存在せず、過去や未来にアクセスするのも、「今」なしでは成し得ることはできない。全てが「今」の上に成り立っており、全ての人類が「今」を生きている。そして、この全宇宙には「今」しかないということ。だから先人は、「全てが今ここにある」という言葉を未来に託し、残していってくれたのだと思う。
だが、過去にアクセスしてみたい。
2017年6月24日土曜日、忘れもしない去年の春リーグ、関西大学との入替戦。前半を0-1で折り返し、後半0-2の状況から途中出場の先輩による待望の1点が決まり、巻き返しを図るもあと1点が遠く、残り5分を切った。次第に早くなる心臓の鼓動が試合終了が近いことを知らせていた。こんなにも時を止めてくれと強く願ったことがあっただろうか。
しかし、無情にも試合終了の時を迎え、私達は1-2で敗北した。インカレ出場の夢が断たれた。
試合が終わり、泣いて喜ぶ関大の選手を真横にうなだれていく仲間の姿を見ているのが悲しかった。目に涙を浮かべるスタッフの顔を見ているのが辛かった。応援してくださる方々の悲壮な顔を見ているのが苦しく、そしてそれを呆然と見つめることしかできない自分が悔しくてやるせなかった。
何が言いたいかというと、後からどれだけ後悔をしても時は無常にも過ぎていき、戻ることは決して出来ないということである。いつかじゃなくて「今」、私達には常に「今」しかない。
ついにリーグが開幕した。
闘う準備はできているか。
相手に立ち向かう覚悟はできているか。
己に打ち克つ強い気持ちを持っているか。
今という、目の前の一戦一戦にどれだけ集中して本気になれるか。
春リーグで、何が何でも一部昇格しよう。共に闘う人と、苦しい先の最高の景色を観に行きたい。感動を分かち合い、先輩方の想いも背負い、愛するこのチームで、歴史を創る。
今、目をつぶって未来にアクセスしてみる…
今行こう、今しかない、1部に昇格しよう。
女子チーム4回生 石淵萌実