2015-4-15
期待と責任を背負って(呉屋大翔)
今年僕は副将という役職を与えられ、幹部になりました。「呉屋が副将になった」というのを聞いた過去の先輩たちや知り合いの人はみんな驚いたと思います。自分自身今まで生きてきた中で一番責任のある仕事を任されました。「あいつにできるのか?」という言葉もたくさん聞きました。でもそんなことを言われるのは当然のことでした。
下級生の頃の僕は練習に全力で取り組まなかったり、先輩にファールばかりして成山監督に帰れと言われたり、同期のやつと喧嘩をして成山監督に帰れと言われたり、とにかく自分勝手な行動ばかりで成山監督に怒られてばかりでした。「試合に出て、点を取って活躍して、チームを勝たせたらいいんでしょ?」僕の心の中は三年間ずっとこんな感じでした。
しかし四回生になり幹部になってようやくもっと大事なことに気付きました。関学サッカー部にはメンバーに入れず悔しい思いをしてもスタンドから必死に応援してくれる部員がいて、大人のコーチがいなくて学生だけで練習をしなければいけない選手もいて、グラウンドをフルで使える練習が週に数回しかない部員もいます。そのような状況に置かれてもなお必死に練習に取り組みつつ、Aチームのリーグ戦で応援するのはもちろん、関学とは関係のない試合でボールボーイ、運営の準備、四回生には係の仕事もあります。このような部員の存在が強い関学を、学生主体の関学サッカー部を作り上げているのです。これを試合に出る選手が理解していることが関学サッカー部の伝統であり“日本一を取らなければいけない理由”ではないのか、ということに気付きました。
そして僕は一年生から試合に出させてもらってきて、今年がラストイヤーです。三年間試合に出続けてきて、まだ一度もチームに日本一をもたらすことができていません。僕にはスタンドから応援してくれる部員たちの期待、関学サッカー部を応援してくれている方々の期待、OBの方達の期待、様々な人の期待とプレッシャーを背負ってピッチに立つ責任があります。「周りなんか気にせず自分のプレーをすればいいよ。」とアドバイスをくれる方もいます。でもそれではダメです。『いろいろな方の期待とプレッシャーを背負いきって結果を出す。点を取り続け、日本一にチームを導く。』これが四年目で僕が絶対達成しなければいけないことです。仲間たちと最高の景色を見るために、僕は最後の一年、覚悟を持って闘い、ここまで自分を成長させてきてくれた関学に対して感謝の気持ちを形で表したいです。
4回生 呉屋大翔