2019-12-14
「”覚悟”とは”犠牲の心”ではなく”生き様”である」
あの日から683日が経った。
2018年2月1日。僕が正式にプレーヤーをやめた日だ。
約2年前、『”覚悟”とは”犠牲”の心ではない』という部員ブログを書き、この言葉を胸に刻んでコンダクターとして活動した。最初は想像とはかけ離れていて、不安に包まれもがき苦しんだ。しかし、同期の活躍する姿に感化され、自分に出来ることを必死に探し続け、夏休みが明ける頃に、ぼんやりとだがイメージをつかむことができた。そして、ようやく自分の存在価値を見出し、チームに還元しようとしたが結果は散々だった。僕は”覚悟”を示さなければならなかったが、昨年の4回生と同期の”覚悟”を感じただけで、結果として何も残すことができなかった。情けなくて悔しかった。2018年が終わった。
2019年を迎え、新チームの集合写真を撮った時、”覚悟”をより一層感じたことを今でも覚えている。それから、主務として1年間活動してきた。おそらく主務の仕事は誰にでもできる。こんな適当な人間でもやってこれたのだもの。だから僕は主務として、仕事以外で昨年の経験を活かし森本実言を体現してきた。とは言いつつ、正直辛いことの方が多かった。それでもこのチームのために、勝つために、”覚悟”を示すために、自分にできることをしてきた。点は取れないし、アシストもできないし、失点も防げない。地味で泥臭くて、無駄なことの方が多かったかもしれない。だけれども、「日本一」になりたいという気持ちだけが僕を動かしてきた。「日本一」になって同じ感情を同じ熱量で抱きたいという気持ちだけが僕を動かしてきた。
僕の”覚悟”を証明する683日間の闘いが始まって、もうすぐ終わりを迎えようとしている。
今、「日本一」への道の途中に立っている。
僕はこの1年間、「日本一」に向けて闘えただろうか。
僕はこの1年間、「日本一」を想い続けられただろうか。
そんなことを考えても今は分からない。だから明日も選手と変わらない気持ちで一緒に闘う。
あの日、「日本一」になるために決断したから。
舟征、剛綺、勇大
「いつも呼び捨てで呼んできて、生意気で先輩として見られている気はしなかった。でも、試合になると逞しくて頼りになる存在で、そんなお前達を見ているといつも元気をもらってた。ありがとう。あと3試合、お前らの力を貸して欲しい。日本一になって、一緒に喜ぼうな。」
遥、貫太、英祐、山見、やまりょう、ナベ、豪太、修雅、洵
「偉そうには言えないけれど、この1年間本当に成長したと思う。シーズン当初から比べると顔つきが変わって、気づけばチームの中心で欠かせない存在になっていた。と同時に、関学の未来を担う存在でもある。だからこそ、一つだけお願いしたい。お前達の力で、チームを勝たせて欲しい。一緒に闘って欲しい。日本一の景色を一緒に見よう。」
天、敦仁、光星、晃己、駿、晃輔、大成、佳祐、マサ、馬場
「頼りない4回生で色々と迷惑をかけたと思うし、不満とかいっぱいあったと思う。申し訳ない。それでも、上回生としてチームのために貢献してくれていた。その姿に後輩とか関係なく、一人の人間として尊敬していた。本当にありがとう。一個下のみんなが大好きです。日本一になって飯でも食いながら語ろう。」
みわ
「何回も泣かしたけど、その度に強くなっていったな。負けず嫌いやけど素直な心で成長しようとする所がみわの良い所。あと3試合、4回学生スタッフに力を貸してください。」
大輝
「生意気やけどやる時はやる大輝は年下のスタッフながら心強かった。最後もう一度、大輝の力を貸してくれ。日本一になろう。」
しみちょろ(清水拓真)
「いつもいつも俺の自己満足のためにチャンスをくれてありがとう。日本一になって最高の笑顔の#しみちょろの介護を見せてくれ。」
和希
「和希の天才的なボールタッチにいつも魅了されて楽しませてもらってた。そして、ゼミ長ありがとう。最後お互いやり切って最高の終わり方をしよう。」
友樹
「4年間、何があっても変わらずに接してくれた友樹。友樹に何回も助けられた。本当にありがとう。また一緒に闘おう。」
英佑
「英佑、7年間ありがとう。実は尊敬してる事もいっぱいあるんやで。これまでの悪戯も全て忘れるくらい、最後は笑って終わろか。」
晟弥
「中学から同じチームで、かれこれ10年目の付き合いか。晟弥が大学でサッカーするって言うたから、俺も大学でサッカーしようと決めた。本当にありがとう。どんな時があっても晟弥は支えてくれたよな。最高の形で引退しよう。」
家族へ
「最後に、関学サッカー部での”生き様”を見て欲しい。」
あの日から690日目を迎えると決勝戦である。691日目の朝はどんな気持ちで迎えるだろうか。
”覚悟”とは”犠牲の心”ではなく”生き様”である。
男子チーム 4回生 森本実言