2015-6-26
関学サッカー部じゃないといけない(中元 勇輝)
関学に入ったから、関学のサッカー部に入部した。
当時、入部に至った理由はこの程度のものでした。
もちろん、より高いレベル、また厳しい環境でサッカーがしたいという思いはありましたが、関学サッカー部にこだわる理由はありませんでした。
約150名が在籍する関学サッカー部では、Aチームで試合に出場できず、自分の思い通りになっていない選手の方が圧倒的に多くいます。ですが、サッカー部にはBチームやCチームで、各々の立場で出来る事を全力で取り組んでいる選手たちがいます。試合に出て、直接サッカー部に貢献する事だけが存在意義ではなく、自分が今いる立ち位置で全力を出す事が、上のカテゴリーの選手に刺激を与え、それが回り回って勝利につながる。そういう貢献の仕方があると私は初めて感じました。その力が、チームが結果を出す上で、重要な役割を担っているものだと考えています。
関学サッカー部では、この様に試合に出られなくても、お互いを高め合う事ができ、それがチームの強さの秘訣であると私は考えています。
サッカー選手として、最後の最後まで、Aチームとして試合に出場するという目標は持ち続けなければなりません。ただ、自分が出ていなくても、「チームに勝って欲しい」「日本一になりたい」そう強く願い必死に応援をしている先輩方を見てきました。試合に負けて、引退が決まった時、泣きながらお互いに「今までありがとう」と言い合う先輩方を見てきました。その姿はいつまでも忘れる事はできません。またそれは、今の自分が必死になれる原動力の一つでもあります。
そして現在、自分は応援をする立場です。もちろん到底満足のできる状況ではありません。しかし、そんな自分でも後輩に伝えられるものは少しでもあるはずです。
社会人になられて忙しいはずなのに連絡をくださる先輩、最後まで一緒に戦いたいと思える同学年、頼りない自分についてきてくれて、「何か伝えたい」そう思える後輩。
私は本当に「人」に恵まれているなと実感しています。そして、この様な環境でサッカーが出来ることをとても幸せに思っています。
同学年のみんなともっとサッカーがしたい、喜怒哀楽を共にしたい。
後輩のみんなともっとサッカーがしたい、話しがしたい、想いを伝えたい。
引退の瞬間は、刻一刻と迫ってきています。
その最後の瞬間まで、本気でサッカー部と向き合っていきたい。
やっぱり私は、関学サッカー部じゃないといけない。
4回生 中元 勇輝