部員ブログ

2016-2-12
断固たる決意(中西 康太)

タイトルを見て赤い坊主頭を連想した人も多いだろうが、ここはサッカー部のブログなので考えないものとしてほしい。

いつの間にか先輩たちは引退し、後輩は増え、仕事を任されるようになって。重くなってくる責任、そして身体。若干の老いを感じている。

正直なところ、少し前までの私は、サッカーに対して確固たる意志を持って取り組んできたわけではない。推薦で良い大学に入学するだとか、周りからの期待だとか、意志よりも責任だとか、そんなことのためにしていたように思う。そんな感じで関学に入学して、私は衝撃を受けた。150人という集団の中、ある人はAチームで結果を出し続けることで、ある人は影から選手をサポートすることで、ある人はC,Bチームで全力を尽くすことで、チームの日本一に貢献しようとしていた。単位を、就活を、人間関係を犠牲にしてでも、四年間をチームに捧げる人がいた。

でも私は最近まで、なぜ日本一を目標とする必要があるのか分からなかった。そこまで熱くなれる意味が分からなかった。いまさら何言ってんだという気もするだろうが、これは私にとって重大な問いであった。これを知らないままではサッカーに対して失礼だと思ったからだ。その答えはチームの目的の部分にあった。自分たちのやってきたことが正しかったと、無駄じゃなかったと証明するためである。感動を与えるため、感謝を体現するため、人間的成長を遂げるためである。だからこそ、一人ひとりが自分と向き合い、できることを見出し、チームのために全力を尽くすのだろう。

では私はどうだろうか。自分と向き合って考えてみた。周りには、大好きなサッカーを辞めてスタッフになった仲間がいる。プレーヤーとして最前線で戦う仲間がいる。そのどちらでもない自分はどうすればいいのだろうか。技術があるわけでもない。統率力があるわけでもない。性格は自分勝手で体裁ばかりを気にする。欠点ばかりの人間だ。そんな自分には何ができるのだろうか。

努力するしかないと思った。
それはサッカーにおいてはもちろんだが、特に、考えることにおいてだ。どうしたらチームが良くなるのか、どうしたら自分自身納得するのか、必死になって考えよう。何時間でも悩もう。それが自分にできることであり、そうしてチームに貢献しよう。そう思った。

強いチームはどうあるべきだろうか。関学だからこそやれることは何だろうか。部員一人ひとりの役割とは何だろうか。
ただサッカーが強いだけではいけない。サッカーでも日本一。人間力でも日本一。チーム力でも日本一。そのために一人ひとりが役割を見つけ、行動する。それが私の結論である。

ただ、役割というと、簡単に見つかるものではないだろう。
だから、「何ができるか」ではなく、「何をしたいか」で考える。その目標までの過程で、自分の役割は定まってくると思う。となると答えは簡単で、単純だ。

「チームを日本一にしたい」それが私の答えだ。自分の希望だとか、価値観だとか、エゴな考え方かもしれない。でも、強くそう思う。どんな過程を辿るのか、どういう立場になっているのかはわからないけれど、最後、「チームの日本一に貢献した」と胸を張って言いたい。そのためにやれることはすべて実行する。それが自分自身の役割だ。主将の米原を支える。それが副将としての役割だ。

昨年のスローガン“Keep Going~驚きを普通に~”。正直、驚きしかなかった。みんなもそうだったと思う。昨年でハードルはこれ以上ないほど高くなったが、今年のチームは平然とやってのける。そこにサポーターは痺れ、憧れる(分かる人には分かる)。そうしてようやく驚きが普通になるのだと思う。

充実感を味わいたい。感謝を伝えたい。仲間と呼べる関係が欲しい。モテたい。どうなりたいかなんて人それぞれたくさんあるだろうが、そのどれもが正しい。そして、それらすべてが日本一の先にある。だから、みんなでもう一度日本一になろう。そして証明しよう、関学サッカー部の正当性を。最高の気分を味わおう。嬉し涙を流そう。

断固たる決意を持って、誰よりも熱く、残り一年とないサッカー人生のすべてを懸けて、関学サッカー部を日本一にする。

新4回生 中西康太


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