2016-3-16
3人の決断に触れて (下田 義起)
私はこの2年間で様々な心に残る出来事に出会ってきた。その中には私に良いように作用したものもあれば、二度と出会いたくない出来事まである。関西学院大学に在学しているからこそ出会えたものもあれば、このサッカー部だったからこそ出会えたものもある。もしかしたら私だからこそ出会えたものもあるかもしれない。こうした自分の心が追いつかなくなるくらい忙しい日々を送れていることをとても幸せに感じる。
最近私の心に大きく残った出来事がある。それは、今年コンダクターとなった同期3人の決断に触れたことである。私は学年のリーダーとして3人の決断に深く関与したが、そんな同期から人として成長するとはなにか、人として何か大きな成功を収めるとはどういうことなのかを感じさせられた気がした。
というのも、やはり人生において本当に価値のあるものというのは片手で簡単に掴めるようなものでは足りない。両手でがっつり掴めるものでないと、それは本物ではないということである。それを掴む為には、今片手にあるものを捨てる勇気が必要であることを感じた。それぞれが片手に持っているものは、定かではなく一様ではないが、少なくとも人生において本当に価値のあるものを掴む為の準備が出来ているこの3人は、人としても大きく成長し、最後には人生において何か大きな成功を収めることになるだろう。
私も何か世の為になるような大きなことを成し遂げたければ、今ある大切なものを捨てる勇気が必要であると気づかされた。それが人としての本当の強さではないだろうか。こんな大切なことに気づかせてくれた3人の同期を心から尊敬すると共に感謝の意を伝えたい。
これらのことは、私たちが所属している関学サッカー部という組織においても同じだと感じた。関学サッカー部が何か大きな成功を収める為には、部員全員が本当の意味の覚悟を持たなければならない。関学サッカー部の正当性を証明する為に掴まなければならないものは、片手で掴めるようなものではないからだ。
そう感じた時、必然的に、1年後には、私が全部員の覚悟を背負う存在になる準備とはどういうことなのかを感じた気がした。捨てるものは片手にあるものだけでは足りないかもしれないし、その為に今年やらなければならないこともあまりに多い。
私が人生で本当に価値のあるものを掴む為に、そして何より3人の決断を無駄にしない為にも、私にできることは全てするつもりだ。私が本物のリーダーになるには、この3人が必要だったかもしれない。そして、最後には関学サッカー部の正当性と、コンダクターの同期3人の正当性も証明してみせる。それができた時、私の人生において、本当に価値のあるものを掴めたと言えるだろう。
新3回生 下田義起