部員ブログ

2016-4-1
最後まで(阿部 完)

サッカー人生を振り返る。自分にとってサッカーとは何なのか。
小学校1年生の時に兄の影響で始めたサッカーも今年で最後になった。本当に山あり谷ありだったと思う。

ただみんなとボールを蹴ることが楽しかった小学生時代。少し大人になって勝つために考えるようになった中学生時代。自分がチームを勝たせるという責任感を持たせてくれた高校生時代。そして大学時代。困難ばかりでほとんど全てのことがうまくいかず、思い描いたものとはかけ離れたものとなってしまった。人生で初めてサッカーをやめたいと思った。

しかし、そこでやめずに今こうしてサッカーができているのは、背中を押してくれた仲間や、気にかけてくださったかつての恩師、そしてなにより家族の支えがあったからだ。やめるのは簡単だったけど、そこで踏ん張ることができたのは支えてくれた人のおかげで、その時自分だけのサッカー人生ではないと思った。本当に感謝している。関学に来て、サッカー部に入部したことは人生の大きな分岐点だったと思う。

そんなサッカーに本気で打ち込めるのも今年で最後になってしまった。「サッカーは人生の縮図」という言葉があるが、本当にその通りだと思う。まだ21年間しか生きてないが、人生の大半の時間をサッカーに使ってきて、楽しい時もあれば苦しい時もあった。絶好調の時もあれば絶不調の時もたくさん経験してきた。サッカーの光と陰を見てきた。その中で自主性や協調性、特に忍耐力など本当に多くのものを得ることができた。これらは社会に出たらどれも欠かせないものだと思う。

しかし、サッカーを通して得た最も大きな財産は、やはり仲間だと思う。どんなにしんどい練習でも一緒に乗り越えてきた仲間がいる。自分のサッカー人生をコンダクターという立場で関学サッカー部に捧げた仲間もいる。この仲間たちのためにも残された時間を自分もサッカーに捧げようと思う。苦しい時もチームのために走り、最後まで闘う。常に1つでも上を目指す。そして、関学サッカー部として関西制覇・日本一に向かって全員が同じ方向に走る。目標、目的達成のために妥協を許さない。

きっとこれからも多くの壁が立ちはだかると思うが、3年前の3月の地獄のランニング期間に比べたら、大抵のことは乗り越えられると思う。その先に自分が目指すものが見えてくるはずだと信じているから。
「最後までやり遂げる」自分の名前に込められた意味をしっかり噛みしめながら、ラストスパート、全力で走り抜けたい。やり遂げた者にしか見えない景色を見るために。

4回生 阿部 完


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