2016-4-27
Breakthrough (藤原 樹)
関学に来て1年がたった。
「高校まで続けていたから、大学でもサッカーをするということが一番の逃げだ」と入部の日に井筒前主将に言われてから、貴重な大学4年間をサッカーに捧げる意味を考えるようになった。
関学はどのカテゴリーも目的・目標を持って毎日真剣に練習し、どんな相手でも最後まで全力で闘う。
それは勝ち負けだけでなく、サッカーというスポーツを通して人間的に成長することに意味があるから。
ピッチ外でも「これがチームの日本一に繋がるかもしれない」と、応援後にスタジアムを清掃したり、人間力を高める木鶏会や講演会を開いたり、縦のつながりを強くするためにファミリーやボーリング大会をするなど、紹介し出したら止まらなくなるほどサッカー以外のことにも全力を注ぐ。
なぜなら「これをすれば日本一になれる」なんてものは無い。だから私たちの周りにある日本一の可能性を一つ一つ拾い上げ、積み重ねることがチームを強くすると信じているいるから。
そしてチームは四冠という偉業を成し遂げた。本当にこの一年で多くのことを学ぶことができたし、そんな関学サッカー部に入れて心から良かったと思う。
そんなサッカー部にいると、周りからは「日本一のサッカー部にいるなんて凄いね。」と言われることがある。
でもそれは違う。
関学にいるだけ、関学が自分に試練やチャンスを与えくれるのを待っているだけ。それでは本当の意味での貢献はできないのだ。私は今まさにこのような状態なのではないか。
今までの自分はそうだった。自分の良いところだけを見せようとチャレンジすることを恐れ、目先の結果に一喜一憂し、うまくいかない現実から目を背け言い訳を探し、殻を破れずにいた。そんな人間にチャンスは掴むどころか舞い降りてもこない。毎日本気でサッカーをやっている仲間と過ごしてやっと気づいた。
私は変わらなければいけない。私にはまだ3年も大学生活が残されている。その中でピッチ内外で必要とされる選手になりたいし、家族や支えてくれる仲間や恩師の方々に、自分は大学でこんなにも成長したんだということを結果で証明してみせたい。
そのために私は弱い自分をさらけ出し、自分が成長するためにできることは何でもやる。日々の練習で目の前の相手との勝負にこだわり、苦しいときにチームを鼓舞し続ける熱い男になる。
そしてチームの日本一のためにすべてを捧げたい。
2回生 藤原樹