2016-8-3
感謝の心をもつかどうかで、その人の値打ちが決まる(中本 樹)
「自分一人の力で立っているのではない。気がつかないうちに、多くの人が直接間接の協力者として、自分を支えてくれているのである。こんにち、この社会に生きているというのはそういうことなのである。それに気がついて感謝の心をもつかどうかで、その人の値打ちが決まる。」
この言葉は、パナソニックを一代で築き上げた松下幸之助氏による言葉です。
人は傲慢になると、他人に感謝ができなくなり、ワガママばかりを言うようになります。その結果、すぐ他人のせいにして人間関係や物事が上手くいきません。
私が今まで以上に本気で仲間に感謝し、サッカーをやり切ろうと決心したのは、2016年1月13日の学年ミーティングの時でした。そのミーティングは、選手を辞め、チームをサポートするコンダクターを選出するという目的がありました。自身がプレーヤーとして続けるならば、どのようにチームへ貢献するのかを各4回生が発言しました。
私は、「4回生という立場を大切にして、練習や試合は受け身にならず、主体的にやっていきます。また、役職では副リーダーとして、リーダーと常にコンタクトをとって、サッカー部が日本一になるために必要なことを、周りに供給できるような係を自ら作っていきたいので、プレーヤーを続けます。」と訴えました。
ところが、周りの反応は厳しいものでした。どう主体的にやっていくのか、必要なことを周りに供給する手段は何なのかなど、4回生としてチームのため、具体的に何をするのかが全くわからないと厳しく指摘を受けました。さらに、「自分自身でそれがわかっていないのに、コンダクターを他人にやってほしいと言うなんてふざけるな。」と言われたのです。最初は、なぜこんなに責められないといけないのかと思い、人間不信になりそうでした。
しかし、振り返ってみると自分の詰めの甘さ、抽象的すぎる目標を指摘してくれた仲間と、頑張っているつもりだった私のサッカーに対する熱量に大きな差がありました。その日以来、プライベートの時間を削り、サッカーの優先順位を変えることで目的を明確化できました。そして、さらにはっきりとした考えを意見することで、初めて人に影響力を与えることができるのだと学びました。これも私のサッカーに対する熱量を変えるために、仲間が本気でぶつかってくれたおかげであり、非常に感謝しています。
これらの経験から、サッカーと私生活において、「考える力」が私にとって一番の課題であることが発見できました。それまでは、何においても自分の直感で行動してきました。もちろんそれで良かったことも多いのですが、「惜しい」で終わることも多くありました。
だから、今年の前期はフィーリングで行動することに加えて、考えて行動するというのも意識してやってきました。例えば、今日の練習ではこれをやろうという目標を設定し、達成すれば、次の日は昨日できたことを継続し、さらに新しい目標を立てて、取り組んでいます。これを地道にコツコツとやった人がプロとなり、大抵の人が続けられないから「三日坊主」ということわざがあるのだと思います。
気付くのが遅かったかもしれませんが、サッカーだけに限らず、社会人になっても大事になる心構えなので続けていきます。また、感謝も忘れずに行動していきます。
未来は誰にもわかりませんが、行動次第で自分の未来は変えられるはずです。
4回生 中本 樹