2016-8-31
魂を込めて(松岡 哲)
私は兄の影響で、サッカーを始めました。小学生、中学生の頃はチームの中心選手として活躍することができました。高校はいわゆるサッカー強豪校に進学しました。そして、大学ではこの関学体育会サッカー部を選びました。他の部員たちもそうであったように、私のサッカー人生にも多くのことが詰まっており、様々なことを学びました。これまでのチームメイトや両親には本当に感謝しています。
私が関学サッカー部で学んだことは、「気持ちは周りに伝染する」ということです。
私はよく監督、コーチ、チームメイトから「プレーにやる気が感じられない」、「気持ちを見せろ」と指摘されることがありました。そう言われてもどうしたらいいのか、私にはさっぱりわかりませんでした。時には、意識的に声を出してみたり、スライディングをしてみたり、関学サッカー部で言う劇団部員(頑張っている姿を演技で装って見せる選手)を演じていました。この経験から指摘されたことを言われたようにやるふり、頑張っているふりをするのが上手くなってしまっていたのかもしれません。特に高校時代は、自分よりも上手な選手やチームをまとめてくれる選手がいてくれたおかげで、自分が先頭に立たなくてもチームは試合に勝つことができ、上手くいっていました。
そんな私が関学のサッカー部に入り、通用するわけがありませんでした。関学では、練習から本気のプレーをしていて、はじめは圧倒されてばかりでした。特にAチームの練習を見ると、全員が本気で怒鳴り合っている姿がありました。こんな集団の中に、「ここはスライディングしておけば頑張っているふうに見えるかな」なんて考えている自分が入るなんて、到底ありえないと思いました。
気持ちは意識して出すものではなく、自然とプレーに出るものだとわかりました。「本気で勝ちたい、本気でシュートを決めたい。」そう思うから自然とプレーに表れ、チームに伝染するのです。雰囲気を変えるのです。そういう選手が多いチームこそが強いチームだと思います。
Iリーグの後期が開幕し、関西リーグの後期も始まります。C1チームのキャプテンとしてチームを引っ張らなければいけない自分が、まずは先頭に立ち、本気で勝ちたいと思わなければ、C1チームは勝てるはずがありません。まずは自分が誰よりも「勝ちたい」という意志を持ち、それをチームの全員に対してプレーや声で示していきます。そして、A、Bチームに刺激を与えるために、また学生サッカーの可能性を表現するために、C1チームの目標であるIリーグの決勝トーナメント出場、関西制覇を成し遂げます。
Iリーグの試合の結果は、その試合で活躍した選手のコメントとともに、メーリングリストで全部員に報告されます。私が活躍し、試合に勝利した際には、「足に魂込めました。」という勝利のコメントを残します。
4回生 松岡 哲