2017-5-5
チームのモチベーションになる (伊藤 千央)
私の人生はいつもサッカーが中心で、”サッカー”という場所が私の居場所だったが、今年でサッカー人生はラストイヤーとなる。
当たり前のように毎日サッカーをしてきた日々が終わり、当たり前が無くなるという事に、まだ想像すら出来ない不安、寂しさが私を襲う。
私はこれまで、サッカー人生が短くなっていく事に気付く度に「このままで終われるのか?」と自分に問いかけてきた。そして、「終われない」といつも答えていた。引退まであと数ヶ月の現在ですら、その答えは変わらなかった。
関学サッカー部でサッカーが出来た事を誇りに思う。
チームの為に自分が出来る事は何かと全員が考え、それをチームに反映させる様々な価値観、考え方を持つ個性豊かな仲間と出会えたからだ。
関学で本当に色々な経験が出来た。2部リーグから1部リーグになかなか昇格出来ない悔しさやもどかしさ、「チームの為に」という気持ちの大きさを知り昇格を果たした嬉しさ、1部リーグで勝ちきる事の難しさ、自分自身の未熟さなどを感じてきた。
4回生になりチームの体制の変化に伴い大人の専属コーチがいなくなるなど、様々な変化の中で目的・目標達成の為に学生が主体となって活動する難しさを知った。
その反面、学生が一体感を持って同じ目標を目指す事の出来る素晴らしさも毎日体感している。このような経験は関学だからこそ出来たのだと考える。
こんな毎年変わりゆくチーム状況の中でも、誇りに思える仲間に出会えたから、私は女子チームが著しく成長していく場にいられたのだと思う。
そして、常に成長していく関学サッカー部に入部した事で、自分という人間がどういう人間なのか、私自身がチームの成長の為に何をすべきかを考える事が出来るようになったと思う。だから関学でのサッカー人生は今後の人生にとって大きな支えとなるものになるだろう。
また、私のサッカー人生にとって大きな存在であるのが母である。母は、どんな遠い場所でも必ず試合を応援しに来てくれて、どんなに負け続けても応援し続けてくれた。大好きなサッカーを続けてこられたのは、サッカー人生を一緒に歩んでくれた母の存在があったからでもある。
関学女子チームが日本一を目指す最初の一歩となるインカレ初出場を、この年にこのメンバーとともに踏み出すことで、私を成長させてくれた関学と、支えてくれている可愛くて仕方ない後輩に恩返ししたい。また、母にもインカレ出場というプレゼントをして、今までの感謝の気持ちを伝えたい。
しかし、「このままでは終われない」という答えを持っている状態では、目標を達成させる事は出来るわけがない。
その為、私は副将としてどんな状況でもチームに火をつける存在となり、チームをインカレ初出場に導きたい。誰よりも目標に対して熱い気持ちを持ってチームにぶつける。まず私自身が誰よりも必死になり、チームのモチベーションになる。
必ず春リーグをインカレ初出場へと繋げる。
女子チーム4回生 伊藤 千央