2017-11-8
原動力 (中村 未波)
6月24日。あの日の絶望感は鮮明に心に残っている。
春リーグ入替戦に負け、2部降格が決まり、2017年度女子チームで掲げていた、“インカレ初出場”という目標が早くも途絶えてしまった。それと同時に、私たち4回生が4年間思い描いたインカレ出場は、叶わぬ夢となってしまった。
小さい頃からインカレという大会に憧れを持ち続け、3年半前の春、”この4年間で必ずインカレに出場してやる”という想いを胸に関学サッカー部に入部した…はずだった。
しかし、この長年の夢を絶たれたときの感情は、自身の悲願が叶わなかったときの悲しさとは違っていた。
降格が決まった瞬間、泣き崩れ落ちる仲間の姿、4年間の夢を絶たれ、時間が経っても人目を忍び涙を流し続ける同期の姿。決して変えることのできない現実に苦しむ、仲間たちの姿を見ることがただただ悲しかった。申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
この時、今の私の原動力となっているのは、自分自身の感情ではなく、仲間の存在なのだと気がついた。
このチームで勝ちたい。仲間を喜ばせたい。それだけだった。
入替戦で負け、その2週間後には兵庫県選手権が迫っていた。しかし、重い雰囲気を拭いきることができず、立て続けの敗戦となってしまった。
その後、いつまでたっても込み上げてくる、前期の悔しさを胸に試行錯誤を重ねてきた。
夏休み期間中、練習してきたことが形にならず、なかなか試合に勝てない苦しい時期もあった。
それでも、秋リーグ全勝優勝という目標に向かって進み続けた。
逆境に立ち向かい、這い上がれるメンタリティを身に付けることができたのではないか、とさえ思っている。
しかし、どれだけ努力を語ろうと、勝たなければ意味がない。悔しさを噛み締め、地を這って積み重ねてきた私たちの努力を、意味のあるものにするためにも、私たちは何が何でも勝たなければいけない。全勝優勝を成し遂げなければならない。
これまで見てきた仲間たちの悔し涙を嬉し涙に変えたい。嬉しそうな顔が見たい。喜びを皆で分かち合いたい。
今でも変わらず私の原動力は仲間。
最高な仲間たちと共に戦える、残り少ない時間を噛み締め、今年度で一番いい仲間の顔を見られる瞬間を迎えたい。
女子チーム4回生 中村 未波