2018-3-14
サッカー人生第2章(長野智也)
小学3年生からサッカーを始めて、12年が経った。いつも生活の中心はサッカーであり、サッカーを通じて、多くのことを学んできた。私はサッカーが大好きである。これからもサッカーが大好きなことに変わりはない。しかし、2018年2月3日のスタートミーティングを境に、その大好きなサッカーを辞めて、コンダクターになることを選択した。
中学、高校では、全国大会に出たいという思いでサッカーを続けてきた。しかし、思うような結果は出せず、サッカーへの未練を断ち切ることができずに関学サッカー部に入部した。いざ入部してみると、自分より上手い選手はごろごろいて、何ひとつ思うようにいかなかった。また、100人以上の部員を抱える関学サッカー部という組織に自分の存在を見出せずに、もどかしさを感じながら過ごしてきた。
今シーズンから、大学サッカーのプレーヤーを辞め、コンダクターになることを決めた。これから大学を卒業して社会に出るにあたって、「存在感のある人」になりたいと思っている。なぜなら、今の組織の中で埋もれたままになっている現状を解決するためには、存在感が必要だと考えたからである。また、昨シーズンC2チームで過ごし、4回生の際立った存在感があったからこそ、ダービーや関関戦で勝つことができたと、私は感じている。その姿を見て、私は「存在感のある人」になって社会に出たいと思った。「存在感のある人」は、プレイヤーでも目指すことはできる。しかし、私はコンダクターを選択した。
そして選択の最後のひと押しになったのは、母の言葉である。母にはいつも、「チャレンジし続けなさい」と言われてきた。私は、これまで約20年間の人生の中で多くのことを避けてきた。失敗が怖くて避けてきたのだ。自分では分かっていたのだがその1歩を踏み出せない。その度に、母の言葉がいつも頭の中では繰り返され、後悔と情けない気持ちで自分に嫌気がさしていた。約20年間の人生の中で1番悩んだ。この機会をまた逃すのか、それとも、転機だと思ってチャレンジするのか。悩んだ末、私は未知の世界に飛び込むことを決意した。自分の決断を1番に尊重してくれた両親には本当に感謝したい。
コンダクターになって、約1ヶ月が経った。コーチ業というのは初めての経験で、難しいと感じることもあるが、サッカーを新しい視点で見ることができた。改めてサッカーの魅力を感じることができた。
関学サッカー部には、素晴らしい選手が沢山いる。だからこそ部員全員で日本一を獲るために、選手達が100%のパフォーマンスを出せるように環境を整え、送り出すことが私のやるべきことだと思っている。そのためには、私はやるべきことを考え続け、行動し続ける。決して妥協はしない。
今後、チームの成長は自分の成長に左右される。チームと言ったら大袈裟かもしれないが、それくらいの覚悟を持ってコンダクターをしていくつもりだ。
自分の決断を尊重してくれた同期のみんな、本当にありがとう。私は、関学サッカー部に全力を尽くし日本一をみんなで獲りたい。それが私にとっての感謝の体現だと思っている。
残り2年、長いようで短い大学サッカー。自分の力を100%出し続け、「存在感のある人」に近づく、そして、この決断が正しかったと思えるように必ずしてみせる。これからもサッカーを通してみんなと成長していきたい。
男子チーム新3回生 長野智也