2018-7-10
思考は現実化する (宇都木峻)
高校3年のときに、「思考は現実化する」という本に出会った。父親に勧められ、買ってもらった。
この本は、「考えること」がどれだけ重要かを教えてくれた。人間は、それによって行動や環境を変えることができ、自らの運命を決定することができる。どんな思考をするかによって、「現実は良い方にも悪い方にも変わる」、といったことが書いてある。
読んでいるときは、あまりピンとこなかった。だが、私の人生を振り返ってみると、まさにその通りだったなと実感する。
高校に入学したとき、周りのレベルに圧倒され、試合に出るどころかAチームに上がることさえも厳しいなと感じた。「じゃあせめて最後の年だけは試合に出よう」という考えで過ごしていた。どうすればライバルに勝てるか考え続けた。その結果、3年になると同時にAチームに上がることができ、入学当初は勝てると思ってなかったライバルを抑え、試合に出られるようになった。しかし、逆にいえば、3年になってからしか出られなかった。「自分なんか試合に出られない」と端から決めつけ、1、2年の時から試合に出て、活躍するという思考を巡らせていなかったため、努力の量も自然と少なくなってしまっていたのだろう。
それに気づいたから、大学では少しでも早くAチームで試合に出ると決めた。C2チームからのスタートだったが、自信はあった。なぜなら、高校のときに思考は現実化し、逆に思考しか現実化しなかった経験があったからである。上手な選手が多い中、私は自分にしかないものをアピールしていこうと考え、そのためにどうするかをベースに考え行動していた。すると3年になったときに試合に出られるようになった。これもまた現実化した。
しかし、チームは勝てなかった。それはそうだろう。チームが勝つために自分はどうするかではなく、試合に出るための思考になり、行動していたからである。どれだけ自分勝手なことだっただろうか。情けなかった。ろくに活躍もできず、最後はメンバー外になり、シーズンを終えた。当然の報いであるといえる。
私はもうこんな人間にはなりたくないと思い、最後の年を迎えた。
私自身、彼女がほしいという小さな思考(一番大きい説)から、プロのピッチでプレーするという大きな思考まで持っている。今年それらを必ず現実化させる。
もちろん、チームの目的、目標もだ。このままではだめだということを、阪南大学が教えてくれた。この夏もう一回、色々考えて、成長する必要がある。4回生全員には、今年の目的、残りの目標を全て達成するために考え続けてほしい。その思考が、関学を強くすると信じて。達成しなければならないことはまだたくさん残ってる。今年の4回生ならできるはずだ。何としても必ず、現実化させてみせよう。
男子チーム4回生 宇都木峻