私は子供だった。実力もないのに天狗になり、練習は手を抜き世の中を舐めていた。技術さえあれば試合に出ることができると考えていた。しかし、関学サッカー部は私が考えている程甘くはなかった。試合に出場できないことへの不満もあったが、なによりサッカーを頑張ることの楽しみを忘れてしまっていた。今考えればなんともったいないことをしてしまったのだろうととても後悔している。
2年生の終わり頃、私は練習態度の悪さを理由に成山監督から退部処分を言い渡された。翌年3ヶ月間雑用を行い、選手に戻ることができたが、サッカーから離れていた約半年間で私の中の考え方がガラリと変わった。忘れていた「純粋にサッカーを楽しむ気持ち」や、「共に苦境を乗り越えてきた仲間達と何かを達成した時の喜び」を、その期間で思い出すことが出来た。その思いを常に意識し、一日一日の練習を大切にサッカーに取り組めるようになった。
4年生になり、ベンチスタートが多く、出場機会がないこともあれば、残り15分だけ出場することもあった。しかし、サブでも常にスタメンの選手と同じ気持ちで試合に臨めるようになっていた。
遠回りをしたが、私には必要な試練だったと今は思える。成山監督やサッカー部の仲間達にはとても迷惑をかけたが、チームのために貢献することにより、成山監督と仲間達にも恩返ししていきたい。
4回生 森 信太朗
自分は今まで大きな挑戦をしたことがなかった。
小さい頃から様々な門をくぐってきたが、それらは、これがやりたい!と言うのではなく、やってみたら意外と出来るから、また、楽しいからといった感覚でくぐって来ていたな、と今この部員ブログを書く機会を通じて改めて感じる。
そして、今までやってきた入門のきっかけは、いずれも環境や周りからの影響で、自分ではなかった。
進路にしても今のサッカーにしても流れに任せたものだった。
それにしては、今までそれなりに順風満帆にコトが進んでいたしついていたな、と思う一方で、自分の強い意志、選択で本当の成果をあげたいという気持ちが大学への進路を考える時にふと感じた。
自らの意志で敢えて厳しい環境に身を置き、そこで結果を出す。
その意志の先にあったのが関学サッカーだった。
入学してから今に至るまでで感じたこと。
それは、プロになる壁の高さを今までにないほど身近に感じたこと。
名門チーム、名門校や、チームの核となる選手が集まる集団で各々が上を目指し日々、本気で取り組んでいること。
自分が今までに経験したことのないほどの素晴らしい組織である。
つまり、ここで自らが選んだこの地で成果を挙げることは非常に価値あるものである。
自らの意志をここで叶えることは厳しいものではあるが今までの人生で一番大きな財産を生み出せると本気で感じる。
その為に、サッカー以外の面も含めチームに貢献し、結果を出すことにこだわり続ける。
そして、人生で初めて自分の意志で成果を成し遂げる。
それが自分の大学サッカーに懸ける思いだ。
2回生 中大路 健